リターンロスブリッジを買ってみたので、手元にあるいろんなものを測ってみました。

測定方法

普通のリターンロスブリッジなので、DUT をオープンしてノーマライズ、DUT に測定対象を接続してリターンロスを読みます。

ダミーロードたち

SMA コネクタの小電力ダミーロードたちです

ちょっとだけ長いやつ (耐電力 2Wのもの)

短いやつ 1W か 0.5W

もうひとつ短いやつ

ダミーロードが悪いのかリターンロスブリッジが悪いのかよくわかりませんが、そこそこまでしか測れなそうです。実用上はまぁまぁ使える感じでしょうか…

アマチュア無線用の M コネクタ定格15Wダミーロードです

第一電波工業 ダイヤモンド ダミーロード DL50A - ダイヤモンドアンテナ

ダイヤモンドアンテナ

4.0 / 5.0

DC-1GHz まで使える (1.15以下 (DC-800MHz) 1.20以下 (800-1000MHz) というスペックですが、1.15=23.13dB / 1.20=20.83dB なのでスペック通りの測定はできてない感じです。

ハンディ機用ホイップアンテナ

144MHz/430MHz 帯用のホイップアンテナです。1/4λなので人体アースしながら測っています。アースしないと全然違う帯域に同調していました。

モービル用マルチバンドホイップ

ベランダに設置してあるホイップです。最近調整してませんが… 2014年の10月あたりの記録はこれです 500 Can't connect to lowreal.net:443 (certificate verify failed)

なぜかちょっとずつズレているようにみえます。

ちなみに DSA815 には VSWR モードがあって、実はリターンロスからVSWR換算を自動でやってくれます。これを使って 21MHz 帯を見てみました。

7MHz も見てみました。

アンテナアナライザーでも測ってみました。

アンテナアナライザーとTG付きのスペクトラムアナライザー

リターンロスブリッジを使えばTG付きのスペクトラムアナライザーはスカラー型のネットワークアナライザと似た機能を持つようになります。しかし位相は測れないので決してベクター型ネットワークアナライザの代わりはできません。

アンテナアナライザーはベクター型ネットワークアナライザのアンテナ特化版です。(ベクター型ではないアンテナアナライザーもありますが…) なので R + jX を分けて表示することができ、

  • アンテナが共振しているのに抵抗成分のミスマッチでVSWRが高い (トランスをつかえば解決)
  • アンテナが共振していなくてVSWRが高い (アンテナ自体の調整が必要)

という原因をわけて解析することができます。


50MHz 帯まではアンテナアナライザーがあるのでスペアナでリターンロスを測る機会はまずなさそうです。しかしそれ以上高い周波数ではスペアナ+リターンロスブリッジが活躍できそうです。

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