子供のおもちゃのチョロQを見ていて不思議に思ったことがあって調べたので書いておきます。

遊びかたの先入観

チョロQみたいなプルバック式のミニカーは、後退するときにぜんまいを巻き上げることで、前進時に動力にするわけです。なので、くるま全体を床に押し付けたまま前後してもぜんまいは巻き上がらず (後退で巻き上がっても前進させた分巻き戻る)、走らないと思っていました。

自分の遊んだ記憶だと、後退するときだけ押し付けて、一旦持ちあげてもう一度後退させていた覚えがあるのです。

いつこの「プルバックの走らせかた」を学んだのか全く覚えていませんが、当然そういうものという認識でいました。そしてそもそも「後退時に巻いたぜんまいで動く」以上の仕組みを知りませんでした。

実際の挙動

子供は「プルバックの走らせかた」を知らず、適当に前後させたらなんかうごくことだけ学習しています。

子供が遊んでるときの挙動を見てるいると、ただ床に押し付けてゴリゴリと前後するだけでもぜんまいが巻き上がり、しかもどう見ても巻いた以上に長い時間回転することに気付きました。

前進時と後退時でギア比が変わる。

Wikipedia の「プルバック式」の項を見ると

ゼンマイを使うプルバック式動力では、後退の時のみギア比の大きい状態になるよう、内部の歯車が浮き上がるようになっており、ゼンマイの力で前進する時だけタイヤを高速回転させるような構造を持つものも多い。

と書いてあって、ギア比が前進と後退で変わるような仕掛けがあるようでした。

「プルバック ギア」とかで検索すると、もうすこし詳しいページも見つかります。構成するギアのうち2つのギアの軸は方向によってずれることで、いずれか一方が噛み合うように調整されているようです。

もしかすると常識なのかもしれないですが、こういう面白い仕掛けがしてあるとは考えていなかったので、びっくりしました。

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