ヤパチーでErgoDox を見て面白いなあと思ったので調べてみた。

ネットの記事だとErgoDoxって、「とにかく健康だ!! 筋肉だ!!!」みたいな話になってて、相容れなそう、と思って興味沸かなかったけど、実際見てみたら DIY 感が思ったよりあって良いし、オープンソースって部分が面白いと思った。

今まであんまり深く考えず、自作キーボードってキーはどうするの?と思っていたけど、Cherry MX シリーズ(及びそれの互換キー)というのがメカニカルキーボード業界だとデファクトスタンダードらしい。つまり「自作キーボード」というのは「キー配置・ファームウェアが自作」ということのようで、キーの細かい設計とかではない。

キー

Cherry MX (及びその派生) はメカニカルで有接点のキー。

調べた感じ、HHKB のような静電容量無接点キーというのは部品単体での販売はないっぽいくて、これ系のメカニカルキーになる。

Cherry MX シリーズ

黒と青は Digikey でも買える。スイッチのみなら100円/個ぐらい。100個買えばディスカウントで8000円ぐらい。いろいろ種類があって、軸の色で判定できる。ググったらどういう違いがあるか出てくる。

普通のキーボードに採用されているので新宿ヨドバシとかでも Cherry MX シリーズのキーは体験できる。

互換キー

互換キーというのもあるらしい。ピンアサインとかが互換で、タッチも似たものがある。Gateron は ebay で結構売ってる業者がいる。

例えば、ErgoDox EZ という組み立て済みのものは Gateron になっている。Cherry MX より安いが品質は悪くはないみたい。だいたい102キーセットで3000〜4000円ぐらいで買えるみたい。

ref.

キースイッチとキーキャップは別で、変な話だけど複雑な構造のスイッチよりもキャップのほうが高いこともある…… カスタマイズの定番扱いなので、スイッチよりは入手性が良い。

ErgoDox の設計(電子回路)

ErgoDox は Teensy (AVR ATMEGA32U48 というUSB付きAVRベース) に I2C の I/O エキスパンダを組合せてある。分割キーボード間の通信が I2C で、これのコネクションは TRRS (ステレオミニ4極) コネクタとなっている。

パーツリストを見てわかるように、上記以外に他に主要な部品はない。

自作する場合キーごとにダイオードつけるのが一番面倒そう。

スイッチの判定

6行7*2列(84キー) のスイッチマトリクス。使ってない IO ピンがまだあるので7行8*2列までならそれほど大きな書きかえはいらないかもしれない。

スイッチごとにダイオードがついてるのは同時押ししたときのため。ファームウェア次第でN key rollover (NKRO)になる(と思う)。ファームウェアはまだあんまり読んでないけど EZ はNKROと書いてある。本家はわからない。

KiCAD を使ってる

KiCAD で設計されている。KiCAD も OSS なので OSS 原理主義者的にはよさそう。しかし KiCAD は少なくとも Mac だとかなり辛い。

ErgoDox のファームウェア

ファームウェアはユーザレベルでコンパイルして使えよみたいな感じになっていて、キーマップ変更(必須)すらコンパイルが必要になっている。なので結構派生物があるのと、ガイドが多いので困らなそう。

そんなに複雑なコードはない。USBキーボードデバイスとしての部分はライブラリになっているよう?回路構成多少変えてもファームウェアを対応させるのはそれほど大変ではなさそう。

所感

ErgoDox 面白い。とりあえず自分は現時点では買う予定はない。しかし実用キーボードが割と簡単に作れそうというのは良さそう。ソフトと違ってハードは我慢して使うことが多いけど、キーボードは自力で設計して自分にあうのを作るのもよさそう。暇になったらやってみたい。

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