「大金を手にしないほうがいい」という主張がどうやら嫌いで、そういうのを聞くとものすごく苛立ってしまう。その主張は実際に大金を手にした人が自分を省みたときに呟く程度のものでしかあってはならず、絶対に他人対他人のコミュニケーション間メッセージとして使用されてはいけないものだと感じる。まず第一に失敗を省みた結果を金のせいにするのも苛立たしいし、その自分のダメさを他人にまで適用できると考えられる自己中心性にも苛立つ。

それに人の言葉は放たれる立場によってメッセージ性を大きく変える。場合によるとはいえ、この言葉をコミュニケーション中に用いることは、安易に「頑張れ」というぐらい思いやりに欠けているように思われる。あるいはもし安易に「頑張れ」というなら、努力は報われるべきなのだから、主張自体が矛盾するのだと思う。

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