いろいろ接続方法はあるけど、汎用・簡単なのは iBUFFALO USBシリアルケーブル (BSUSRC0610BS) とメスメス変換コネクタを使って無線機のCAT端子とコンピュータを接続する方法っぽい。ストレートに普通に接続すればいい。コネクタ一緒に買っても2000円ぐらい。

BUFFALO USBシリアルケーブル(USBtypeA to D-sub9ピン)1.0m ブラックスケルトン BSUSRC0610BS - バッファロー

バッファロー

3.0 / 5.0

BSUSRC0610BS は FTDI チップを使っている。Mac はバッファロー公式にはサポートされてはいないけど、FTDI のサイトで Mac 用のドライバも提供されていて、普通に使える。

ドライバをインストールした上で、接続すると、/dev/tty.usbserial-FTB3L9UG とかデバイスファイルができる。

Ruby で呼び出してみる。

Ruby でシリアルポート (RS-232C) を扱う場合、gem install serialport を使うと簡単なようだ。以下のようなコードでなんとなく操作できる。

プロトコルのマニュアルは八重洲のページからダウンロードできる。特に pack/unpack をする必要もないし、ASCII データのやりとりだけなので、プロトコル自体は難しくなく、そのまま読むことができる。

この例では、

  • VFO-A に切替え
  • AI をオン (こちらから要求しなくてもリグの状態が変化すると通知される)
  • VFO-A の周波数を設定
  • 上方向にスキャン開始
    • AI で送られてくる FA (周波数変化情報) が指定した周波数以上になるまで待つ
  • スキャンを停止
  • AI をオフ

ということをしている。

class CAT
	BAUDRATE    = 4800
	DATABIT     = 8
	STOPBIT     = 2
	PATITYCHECK = SerialPort::NONE

	Message = Struct.new(:cmd, :params)

	def initialize(args)
		@port = SerialPort.new(
			args[:port],
			BAUDRATE,
			DATABIT,
			STOPBIT,
			PATITYCHECK
		)

		@read_queue  = Queue.new
		@read_thread = Thread.start do
			while message = @port.gets(";")
				_, cmd, params = *message.match(/^(..)(.+);/)
				@read_queue.push(Message.new(cmd, params))
			end
		end
	end

	def command(cmd, param="")
		@port.write "#{cmd}#{param};"
		sleep 1
	end

	def scan(start, finish)
		# SELECT VFO-A
		command "VS", "0"
		# AUTO INFORMATION
		command "AI", "1"
		# SET FREQUENCY
		command "FA", "%08d" % start
		# START SCAN
		command "SC", "1"

		while m = @read_queue.pop
			next unless m.cmd  == 'FA'
			if finish < m.params.to_i 
				break
			end
		end

		# STOP SCAN
		command "SC", "0"

		# DISABLE AUTO INFORMATION
		command "AI", "0"
	end
end

cat = CAT.new({ :port => '/dev/tty.usbserial-FTB3L9UG' })

cat.scan(7_000_000, 7_030_000)

このように、連続してコマンドを送ったりする場合、適当に sleep を入れないとだめとか、そういうのがあるようで、ちょっと面倒くさい。うまくできるまで試行錯誤が必要そう。何かもっと正しいやりかたがあるかもしれない。

あと、応答が存在するコマンドを、こちらから一方的に連続して送りつけると、受信できるデータがまざっておかしなことになる。どんな実装になってんだよ、って感じだけど、コマンドを送るときは1つずつ確認しながら送る必要がある。ただし、応答がないコマンド (単にセット) は、応答がないので、いかんともしがたい。よくわからん!

さらにいえば、このような一連のコマンドでオートコントールしようとするなら、無線機側の操作を全 LOCK する必要がありそう。LOCK コマンド自体はあるけど、部分的にしかロックできなかったりするのでめんどい。

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