HOTONE AMPERO II STOMP - HOTONE

HOTONE

5.0 / 5.0


競合としては BOSS GT-1000CORE とか、LINE6 HX Stomp あたりが値段が近い。

どう選んだか HOTONE vs BOSS vs LINE6

私見

    • Ampero は HOTONE のブランド (中国)
    • BOSS は Rolandのブランド (日本)
    • LINE6はYAMAHAのブランド (元々はアメリカの会社)
  • 基本的な音の傾向的にレンジの広さは GT-1000CORE > Ampero > HX Stomp
    • レンジが広いほどCDっぽく聞こえる?
    • 狭いほど生っぽく聞こえる?
  • 操作性 Ampero > (GT-1000CORE or HX Stomp)
    • Ampero はカラーのタッチパネル
  • 筐体デザインの好みは Ampero >= HX Stomp > GT-1000CORE
    • BOSS はなんか全体的にフォントが好きじゃない……
    • HX Stomp はかっこいい
  • Amperoはこれらのなかでは唯一USB接続がType-C。(USB2.0)
    • とはいえ電源供給はできず、通信ポートでしかない

買ってよかったところ

  • PCのソフトウェアが割と良い
    • 起動しっぱなしで良い。本体を電源オフにしたらPC側も Disconnected になるだけで、そのまま本体をオンにしたら勝手にPC側にも同期する。ずっとPCに接続してるなら屈んで本体を操作する必要はない。
  • USB入力が多様
    • ドライ音と出力音などを同時に録音できる
  • ステレオのエフェクトがとてもいい
    • 不自然さを感じにくい。とはいえときどき定位が不安定

買って気になったところ

  • スイッチのラグ
    • スイッチを押したタイミングではなく、離したタイミングで発火する。この機種に限らず、マルチエフェクターなら普通の挙動ではあるが、スイッチに長押しもアサインされているので、トリガーのタイミングがアナログエフェクターとそもそも違う。
    • ちなみに外部スイッチを接続した場合、このスイッチを押したタイミングで発火する。
  • 発熱
    • 電源オン状態で本体は40-50℃ぐらいになる。ずっとつけっぱなしにしておくには躊躇する温度。
  • ノイズゲートはいまいちかも?
    • 閾値をちゃんと設定しないといけない。どのゲートも小信号になったとき微妙にオン・オフが振動する。
  • 電源でかい
    • 18V 2A、センターマイナスのアダプタが付属するが、これがでかい。他の方法で給電したくなる。ただ入力電圧が9V〜18Vと広いので他の方法で給電しやすい。

ファームウェア

  • v1.2.0 が入っていた
  • v2.0.0 へアップデートするが再起動後、起動スプラッシュでフリーズ。なんどか再起動してもダメ。
  • → 再度 v2.0.0 でアップデートかけてみる → ダメ
  • v1.3.0 にアップデートをかけてみる → いけた。
  • → この状態でファクトリーリセット
  • →再度 v2.0.0 にアップデート → いけた

http://community.hotoneaudio.com/forum/discussionDetail?id=602

ほか

ZOOM FP02M は使えない

全く使えなくはないが3段階ぐらいしか可変しないので実質は使えない。
Ampero Press は 10kΩリニアカーブらしいが、FP02M は 100kΩのAカーブっぽい?

一応、本体不具合も疑って、手元の10kΩ Bカーブの普通のpotで確認したが、それだと問題なかったので、抵抗値かカーブかで相性がありそう。

電源

18V 2A、センターマイナスのアダプタが付属するけどやたらでかい。基本的に USB PD で供給するようになんとかしている。

直接供給

Hotone Ampero II STOMP は入力電圧が 9〜18Vなので、とりあえず Type-C Power Delivery のアダプタから15Vをひっぱってきて使ってみていた。特に問題はなく使えた。こうしとけば、PD 15V出せるモバイルバッテリー使えばバッテリー駆動できる。

これをするのに必要なのは

  • 15V 2A 出せるアダプタ: https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BJ6BB44D/
  • USB PD トリガーケーブル 15V。トリガーケーブルというのはPDのネゴシエーションだけやって特定の電圧を出してくれるケーブルのこと。これでアダプタの出力を15Vにする
  • DCコネクタ: エフェクタ界隈はセンターマイナスとかいう常識からすると異常な世界なので再配線が必要。

なおセンターマイナス問題はかなりうざいので、ブリッジダイオードで全波整流して極性を統一するケーブルを別途予備につくっておいている。

パワーサプライ

他のペダルと同時に使う場合、電源が一本化されていたほうが楽なので、パワーサプライを使うほうがよい。
VITAL AUDIO POWER CARRIER VA-05 MkII というパワーサプライを使っている。全ポートがアイソレート(絶縁)されている、つまりトランスが入っているタイプ。

ただ、供給電流が 9V 500mA と Ampero II STOMP が要求する 9V 800mA には足りないので、2ポートを並列にしている。絶縁電源なのでただの並列でもだいたい大丈夫なはず。

このパワーサプライは入力が 12V 2A なので、12V で PD をトリガーできる基板を利用している。12V は PD では若干特殊なので、対応していない充電器が多くてイマイチ。15V で供給したくなるが、内部の入力電解コンデンサの耐圧が16Vと余裕がなさすぎるので、素直に12Vを供給させている。

MIDI

PCアプリとの通信は MIDI の SysEx で行われているようだ。

本体の DIN の MIDI IN に入ってくる MIDI メッセージは USB にもスルーしてくる。MIDI フットスイッチがある場合、Ampero に接続しておけば、Ampero の USB 接続からその MIDI メッセージも受信できる。

Ampero Control は Bluetooth / USB / DIN で MIDI メッセージを出せるフットスイッチ。かなり汎用性が高い割に価格はこの手のものだと安い (14000~18000ぐらい)。ただしアプリがないと全く設定ができない。

スイッチの挙動

4つのモードがある

  • Single: スイッチを離したときにメッセージ送信
  • Toggle: A Group / B Group を交互。スイッチを離したときにメッセージを送信
  • Momentary: スイッチを押したときに A Group、離したときに B Group を送信
  • Hold: 一定間隔でメッセージを送信

押した瞬間にメッセージを送信

注意書きとして「Ampero Control のスイッチング機能は、踏んだ(押した)フットスイッチを離した時にメッセージ信号を発信します。他社製品に見られるスイッチング動作機能の設定変更はできません。」と書いてあるが、これは微妙に誤解を生むというか、実際は「押したときにメッセージを送信する」という挙動は限定的に実現できる。

というのも Momentary というモードだと、スイッチを「押したとき (A Group)」と「離したとき (B Group)」でメッセージを送信できるため、Momentary モードで A Group にだけメッセージを設定すると「スイッチを押したときにメッセージ送信」という挙動になる。Single というモードは実質、Momentary の B Group のみに登録された状態なので存在意義は謎

ただし Toggle に関しては離したときにメッセージ送信という挙動が変更できない。ただ、Toggle はフットスイッチ側に状態を持つ (モーダル) という側面があるので可能な限り使わないほうが良いと思う。

その他メモ

  • Bluetooth は BLE で設定用とおもわれる特殊なサービスを公開している。
  • アプリは Flutter 製