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VGS(th) に結構バラつきがあるみたいで、データシートだと 0.8〜3V となっている。VGS = VDS ID = 1mA の条件が書いてあるから、たぶん温度変化について書いてあるんだと思うけど、よくわからない。

VDS= 5V, ID = 1mA ぐらいで、手元のをいくつか試すと。室温20度で、約2.28〜2.32V付近でスイッチする。指でつまんで温めると0.1Vぐらい下がったりする。おもしろい。

2.1V ぐらいまでスイッチできてほしいんだけど、なんかうまい手はないんだろうか。負荷側の電圧は決まってしまっているし、ほかの素子を探すしかないのかな。すごい困るというほどではないから、そこまではしたくない。

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まとめを後日書きました [tech][avr][arduino] ボタン電池で動く小型・低消費電力 AVR エレキー (50円 ワンチップマイコン ATTiny13A) | Fri, Nov 8. 2013 - 氾濫原

前書いたのの続き

さらにもっと消費電力を減らせないだろうか? と考えた。パワーダウンモードの消費が計測不可能なので、支配的なのは特にキーイング中と、アイドル中の消費になっている。

特にキーイング中の消費が比較的多い (200uA近く) ので、どうにかできないかと考えた。キーを押しているとき、内蔵プルアップを通して GND に電流が流れるので、そこの消費が結構多い。

今まで何も考えず AVR 組込みのプルアップ抵抗を使っていたけど、ここでちょっと考えてみることにした。

プルアップの調整

内部プルアップは、実測からすると3V/100uA=30kΩ になってるようだ (スペック上は 20k〜50k)。とりあえず AVR 内部のプルアップ抵抗をオフに。

プルアップ抵抗に許される電圧降下を考える。電源電圧3Vで、入力 H レベルは VCC * 0.6 (スペックから)、ノイズ回避用に 0.4V を足すと

  • ピンの必要入力電圧 Vin = 3 * 0.6 + 0.4 = 2.2V
  • プルアップでの電圧降下最大 V = 3 - Vin = 0.8V

となった。

マイコン側は十分大きい入力抵抗があると考えると、かなり大きな抵抗を入れても大丈夫そう? なのかな。

試しに 2.2MΩでプルアップしてみると、ICの足にかかる電圧は2.5V程度になった。2.2MΩ で0.5V電圧降下しているので、0.23uA 程度流れてる。3V / 0.23uA でプルアップと内部抵抗の合成値は 13.2MΩ、つまり内部抵抗は11MΩぐらい……? よく「入力抵抗は非常に大きい」といわれるのを見る割に、いまいちどの程度かわからなかったけど、こんなもんなのかな。

この状態で、消費電力をはかる

  • before: 内蔵プルアップ: 198uA
  • after: 2.2MΩプルアップ: 113uA

とりあえず減ったし、普通に動いてはいる。しかしこれであっているのかさっぱりわからない。

これで、毎日2時間使うケースだと (CR2032/225mAh, 1日2時間, パワーダウン中 0.15e-6mA, キーイング中 113e-3mA) 995日持つ計算になった。

delay_ms のさらなる見直し

128kHz で動かすにあたり delay_ms を以下のようにしていた。

void delay_ms(uint16_t t) {
	uint16_t end;
	cli();
	timer = 0; TCNT0 = 0;
	end = NOW + DURATION(t);
	sei();
	while (NOW <= end) { nop; }
}

timer は 2msec ごとのオーバーフロー割込みでインクリメントされているけど、これだとちょっと精度が悲しいような気がするので、カウンタそのもの (TCNT0) も見ている。オーバーフローでやっているので、単純に timer はカウンタの桁あがりとして扱える。NOW は ((timer<<8)|TCNT0) という定義

while の中を アイドルではなく nop; にしているのは、ここでアイドルに入ってしまうと、次に起きるのが 2msec 後とかになるので、せっかく TCNT0 を見ている意味がなくなるから。

ただ、まだここは精度を維持しつつも最適化の余地があって、以下のようにした。

void delay_ms(uint16_t t) {
	uint16_t end;
	uint16_t end0;
	cli();
	timer = 0; TCNT0 = 0;
	end = NOW + DURATION(t);
	end0 = end - 0x100;
	sei();
	while (NOW <= end0) {
		set_sleep_mode(SLEEP_MODE_IDLE);
		sleep_mode();
	}
	while (NOW <= end) { }
}

少なくとも、最後の TCNT0 分 (8bit) になるまでは、普通に 2msec ごとに寝ていても大丈夫なはずなので、それまではスリープを使い、最後のカウンタ分はビジーループにするようにした。nop; は別にいらなそうなのでとっただけ。

これでキーイング中でも 96uA まで消費電流を落とせた。上と同じように、毎日2時間使うケースだと (CR2032/225mAh, 1日2時間, パワーダウン中 0.15e-6mA, キーイング中 96e-3mA) 1171日持つ計算になった。1000日超え! もうこれでいいかな。

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まとめを後日書きました ボタン電池で動く小型・低消費電力 AVR エレキー (50円 ワンチップマイコン ATTiny13A) | tech | avr | arduino - 氾濫原

前に書いたのの続き。

せっかくメインのICが小さいので、できるだけ小さく作るならどうするのがいいだろう?と考えてる。

まず、乾電池1本で動いたらいいなと思ったので、1.4Vを3.3Vに昇圧する回路を組んで駆動させてみたら、昇圧回路がどうもうまくいかなくて、やたら電気食う感じだった。昇圧回路の調整を別途やれば乾電池1本でもいい感じになるかもしれないけど、実際ブレッドボードで組んでみたら結構体積も食う感じになってしまったので、そもそもこの方法を諦めた。

じゃあリチウムコイン電池を使うことを考えよう、と思った。リチウムコイン電池なら1個で3V出せる。ただ、あまり電流を流すことができなくて、標準で 0.2mA 程度に抑える必要がある。消費電力を減らす工夫はしてるつもりだけど、スピード調節をADCにしたのでボリュームに常に電流が流れるとか (10kΩなのでこれだけで0.3mA流れる)、もうちょっと頑張る必要がありそうだった。

まず、ADC は1秒ごとに行うようにコードを変えて、そもそも頻度を減らした。また、ボリュームに電圧をかけるのも、ADCが行われるときだけにした。これはピン1個を出力にして、VCC の代わりにそこに繋いでる。VCC とピンの出力電圧は厳密には違うので、ADCの精度は落ちるけど、そもそも安定してない電池駆動だし、相対値だけがとれればいいのでまぁいいかな、という気がする。

それでだいたいアイドル時に0.3mA程度まで下がった。しかしこれ以上思いつかないので、とりあえずクロックを下げてみて挙動に問題がないか試すことにした。ATTiny13A の場合、内蔵クロックは 9.6MHz, 4.8MHz, 128kHz とそれらを8分周したものが選べる。なので 4.8MHz を8分周した600kHzで動かしてみると、思ったより変なことにならなかった。これでアイドル中はほぼ0.2mA未満に。

じゃあ 128kHz だとどうだろう、ということでやってみたら、

 bad AVRISPmkII connection status: Unknown status 0x00

とかでるように…… たぶんクロックを下げすぎたせいで ISP の書きこみのクロックを読めてないのかな……

うーん困ったと思っていたら avrdude に転送スピードを下げるオプション (-B) があったので、-B 100 ぐらいにしてやったらいけた。しかし書きこみ速度がだいぶ遅い。

コードを全体的に書きなおさないと 128kHz でバグってて動かない感じだけど、軽く試した感じだと、アイドル中で0.09mAぐらい。キーイング中で0.19mA。パワーダウンは変わらず0.6uA程度。コーディングが面倒になった割にはそんなに減らない。ベースの消費が無視できないほどクロックの支配率が低くなってるせいかな。

仕様から

  • VCC=3V, f=128kHz
    • idle: 0.01mA
    • active: 0.04mA
    • power down: 0.00015mA
    • ADC: 0.225mA
    • Timer0: 0.002mA
    • pull-up: 0.08mA
  • キーイング中は pull-up + active + timer0 + FET GS接地抵抗(440k)電流 = 0.122mA が最低でも必ずかかる
  • アイドル中は idle + timer0 = 0.012mA
  • ADC中は active + ADC + timer0 = ボリューム電流 = 0.567mA
  • パワーダウン中はクロックに関係なく固定で 0.15uA
    • 比較すると実測値が結構高いけどなんでだろう
  • 瞬間最大電流
  • キー同時押し pull-up * 2 + active + timer0 + FET GS接地抵抗(440k)電流 + ADC
    • 0.7338mA

パワーダウン中の消費は AVR ISP Mark II と繋っていたからで、RESET をはずせば 0uA になった

  • パワーダウンモード 0.0uA未満
  • アイドル中 90uA -> 0.09mA
  • キーイング中 198uA -> 0.198mA with FET
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