だいぶ前 (数年前) からからモヤモヤしてて何度も似たようなことがある度に↓みたいなツイートとかはしていたんですが、ちゃんと日記に書いてなかったので書いておく。
CGMコンテンツを扱う以上、公序良俗に反しない限りサービスに不利益になるコンテンツも完全非公開にするのは謹むべきというのがCGMサービスの矜持というものではなかったのですか。いつからこんなのが普通になった。
— 倫理的に妥当なことだけがない町 (@cho45) 2015年12月1日
サービスプロバイダが、ユーザーから提供されたコンテンツを一方的に審査し、内容のあるなしを判断して削除するというのはおかしいのではないかみたいな話です。
公序良俗に反する場合というのは、だいたい同意がとれた「これはダメでしょ」という範囲があり、明確に社会の害があるので削除されるというのは納得ができます。
しかしそれ以外の「コンテンツの内容のあるなし」というのはあまりにも曖昧な基準です。それがあって社会的にはあまり害にはならない。どこに害があるかといえば、そのサービスのブランドというところでしょう。これはサービスブランド維持のために、ユーザーから提供されたコンテンツすなわちユーザに権利がある財産を、一方的に破棄しているといえるわけです。これはCGM サービス提供者がやっていいことの範囲を超えているのではないかと思います。言うまでもなく、CGM サービスはユーザ提供のコンテンツあってのサービスであって、それなしではやっていけない性質のものです。提供されたコンテンツを選んで、都合のよいものだけ残して削除するというのはあまりに虫がよすぎる。コンテンツを利用するなら、それ相応にコンテンツを守る責務があると考えます。
サービスプロバイダがやることは必要ないコンテンツを削除することではなくて、有益なコンテンツの露出をあげることだけのはずです。たったそれだけの話なのに、わざわざ筋の悪いコンテンツ削除にコストをかけてユーザの権利を侵害している、というように見えるわけです。
利用規約に書いてあるからやってもいい、おかしいと思うなら利用しなければいいというのはもっともなので、その手の行いをするサービスからは自分のコンテンツを消すようにしていますが、今後もこういったサービスが増え続けると嫌だなあという感じがします。
自分(ユーザー)からしたら、自分の投稿するコンテンツの「内容のあるなし」というのは自分では自信が持てません。つまり投稿した結果、一方的に「お前に書いたものには何も内容がない・価値がない」とか言われて削除されて傷付くという可能性があるわけです。最近流行りの言葉でいうとある種の「心理的安全がない」ということです。一度でもこういうことをやってるサービスは明確な声明がない限り使う気になりません。
具体的なサービスはいちいち書かないことにしますが、目に余るなというのは数年前から感じていて、ウェブがどんどん詰まらなくなる一端だなと思ってます。まぁ結局、ノウハウ蓄積みたいなコンテンツってASP型で預けるのは不安がありすぎるので、自力で配信しようねみたいなウェブ縄文時代みたいな話になるんですが……