磁束密度 (テスラまたはガウス) を計測したくなったので探してみると8000円弱ぐらいで買えるものがあったので買ってみた。5級品 (5%ランク) のもので、スペックは
- レンジ: 200mT 2000mT
- 分解能: 10μT
- 精度
- 0〜1000mT ±2%
- 1000mT〜2400mT ±5%
磁石・電磁石の磁束密度を見るには十分と思われる。
使いかた
- プローブ(ホールセンサ)を本体に接続する
- ON/OFF キーで電源を入れる
- プローブのキャップをとる
- 可能なら磁力がないところ(磁性シールドされたところ)で Null キーを押してゼロセットする
- 地磁気は東京付近だと 46000nT つまり 46μT なので 200mT レンジでは下一桁の表示に影響する
- プローブを回転させると S0.00〜N5.00ぐらいまでの動きがあるオフセットが乗ってるかも?
- 地磁気は東京付近だと 46000nT つまり 46μT なので 200mT レンジでは下一桁の表示に影響する
プローブの向きはたぶん「T」が書いてあるほうが表で、表から裏方向への磁力線に対して正 (N) の表示をするらしい。磁力線は N から出て S に入る。つまり、プローブの裏 (距離が書いてある面) を見ながら磁石のある面に対してプローブの表をあてたとき、表示される極性が N なら、あててる磁石の面は N 極になる。
赤い線が N 極を示していて、このようにプローブをあてると表示も N となる。
ちょっと遊んでみる
磁石の種類
直方体形状のものをいくつか買ってみたので測ってみる。この形状の場合、磁束密度は面の端が大きくなり、中心で最低になる。
異方性フェライト 30×10×5 N40 (二六製作所)
https://www.26magnet.co.jp/webshop/cart.php?FORM_mode=view_goods_detail&FORM_goods_id=FK082
公称110mT 実測最大 115.26mT
実測最大はマックスホールドして測ってる。
ネオジム 30×10×5 N40 (二六製作所)
https://www.26magnet.co.jp/webshop/cart.php?FORM_mode=view_goods_detail&FORM_goods_id=NK137
公称380mT 実測最大 378.0mT
二六製作所のネオジム磁石は極性がわかるようになっている。赤い帯がついてて、これがついてるほうがN。はじめて利用してみたが、上のフェライト含め小さい磁石4つなのにしっかりした厳重な梱包で送ってきてくれてすごい。
ネオジム 40x10x4mm 自称N52 (Aliexpress)
実測最大 175.46mT
厚さが上記のものから1mm薄いとはいえ、N52 とは思えない。二六製作所の N40 のほうが強い。
磁力回路
機械工作で使われるマグネットベースには磁力回路によるON/OFF機能がある。このON/OFFによって外部に出てくる磁束密度がどの程度変化するかみてみる。
磁石を重ねた場合
磁石は重ねると磁束密度が上昇する。100円均一で売っている小さいネオジム磁石を重ねて計測してグラフ化してみた
見ての通り比例するわけではなく、ある程度で頭打ちする。
ref
- 形状ごとの表面磁束密度の分布例 https://www.neomag.jp/shop/support/support_howmagnet3.php