経済的独立 (FIREのFIの部分)の文脈では「月1万円の支出削減は資産400万円を増やすのと同じ効果」があるといえる。
これは いわゆる「25倍ルール」 ないし 「33倍ルール」 から考えられる。
25倍ルール・33倍ルールとは
25倍ルールは、年間支出の 25倍の資産 があれば、資産の4%を毎年取り崩しても一生暮らせるという目安。「4%ルール」に基づくもの。
より安全に見積もりたい場合、資産の3%しか取り崩さないとすると、必要資産は 年間支出の33倍。国内だと税制やらなんやらで3%で計算しろとかなんとか。
たとえば年間400万円の支出 (税金や社会保険料なども含む) がかかるとすると
- 25倍ルール → 1億円(400万 × 25)
- 33倍ルール → 1.32億円(400万 × 33)
で無収入でも破綻しなくなる (破綻するかどうかは実際は確率の問題だが)
月1万円削減が資産400万円に相当する、とは
月1万円の支出を減らすと
- 月1万円の支出削減 → 年間で12万円の削減
- 1万円 × 12ヶ月 = 12万円
- 25倍ルールを適用すると、必要な資産は:
- 12万円 × 25 = 300万円
- 33倍ルールを適用すると:
- 12万円 × 33 = 396万円(約400万円)
月額1万円を得るのために400万円の資産が必要、ということは、逆に見れば「月1万円の支出を減らすと、300〜400万円の資産を持っているのと同じ効果」といえる。
なぜこの考え方が重要なのか?
資産を300〜400万円増やすのは自明に大変だが、月1万円の削減なら比較的簡単である。見方を変え、月あたりの1万円には資産換算で400万円という価値があると感じることができれば浪費により強いブレーキをかけることができる。
逆に月1万円の収入には400万円の資産と同等の効果があるともいえる。キャッシュフローの重要さが身に染みる。