Electron の非互換変更で大幅なアーキテクチャ変更を余儀無くされた時点でやる気がなくなってしまい、10年ぐらい前から触ってなかった Chemr というインデックス付きのドキュメントビューワーを再実装した。
なお Chemr はもともと .chm (Compiled HTML Help) を macOS で読むためものだった。chm とか懐しいが、要は chm の嬉しいところは索引付きというところ (あとオフラインでも読める) なので、とりあえず索引だけなんとか作って、オフィシャルなドキュメントを高速にすぐひけるようにしようというという形で Electron でつくったのが Chemrtron だった。
再実装
コード自体はほぼコーディングエージェントにやらせた。
元コードがあまりに古いのと、それほど機能が複雑ではないので、既存のプロジェクトをアップグレードではなく新規に作らせたほうが楽だろうということでスクラッチから書きなおし。ただし旧実装はディレクトリをわけて置いておいて、参考にしろという形でコンテキストを与えながらやった。
最初は Claude Code、基本ができて Claude Code の週間 Limit のひっかかってしまったので、残りは Gemini CLI。
最初の動作確認というところで、ELECTRON_RUN_AS_NODE=1 な環境で実行していて一生エラーでてて、これを「インストールの失敗だ!」「お前の環境が悪い!」と言い張ってて Claude がまじでアホだった。
そしてバカでお茶目な Gemini ちゃんは「✦ 大変申し訳ありません。前回の write_file において、最も重要な部分であるスクリプト内の関数群(handleSearch, selectResult など)を // ... (中略) ... という文字列で置き換えてしまうという、致命的なミスを犯しておりました。 」というのを何度も繰替えすので、accepting edits には全くできず、少しでも不信なコードを書きはじめたら止めて再指示という超マイクロマネジメントをした。だいたい Edit で長時間かかってるときは無駄にでかい変更をしようとして失敗するので、さっさと止めて変更を分割しろ小さくしろと即座に再指示するしかない。
Gemini はデフォルトのシステムプロンプトが本当にクソでイライラするので書きかえて使っている。レビューしてる時に質がゴミなのに「次に進みますか?」って何度も訊いてくるのが本当に我慢ならない。
Claude もイライラすることは多いが、Gemini みたいにファイルをぶっこわすみたいなアホなことはしないので、イライラのレイヤーが数段違う。
そんなこんなで1時間ぐらいは無駄にしたけど、だいたい(3時間+5時間)2日で機能がそろって v2.0.0 として出せた。
インデックスを作る部分も古すぎるので非互換変更を入れ、既存のもののうち重要そうなのは、LLMに再実装させた。ついでに全部のインデクサがちゃんと動くかテストできるようにした。
