オペアンプの増幅率は抵抗比なので、2つの抵抗が同じ温度係数を持っていれば比は変化せず、温度によるドリフトはない。実際は個体によってTCRの傾向は変わり ±10ppm の抵抗であれば最悪のケースでは +10ppm と -10ppm の抵抗を組合せた場合になる。

非反転増幅回路のゲインは、接地抵抗を 負帰還抵抗を とすると

それぞれの抵抗の相対誤差を とすると最悪のゲイン差は

出力の相対誤差は

が 20k、 が 9k でTCR が ±10ppm/℃なら、出力の温度ドリフトの最悪値は約±6.2ppm/℃ということになる。

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  3. オペアンプの非反転増幅回路の温度ドリフト


こういうやつ、2000円ぐらい。シールドケースに入っているが、シールドケースの上側はすぐ外すことができる。シールドケース内に精度部品が配置されるようになっているので、ノイズ低減と温度変化低減を狙っているのかもしれない。

LM399H と LTC1001 が使われている、LM399 のデータシートに書いてあるリファレンスデザインっぽい。

ジャンパで出力電圧を変更できるようになっており、以下の通り設定する。ややこしい

気になったので回路図を起こしてみた。基本的には LM399 のリファレンスデザインと同じ。オペアンプのゲインは 1.45 で固定、入力の 6.95V の基準電圧を分圧することでそれぞれの設定電圧を出せるようになっている。

最初、計算があわないなーと思ってたら 1802 と書いてある抵抗のところ、2段重ねになっていた。下の抵抗の表記は見えないが 1802 らしく、合成で 9kΩ にしているっぽい。なんでややこしいことしてるかは謎

一応、出力電圧に関係ある部分には4桁表示の高精度抵抗が使われている雰囲気がある。精度に関係ない 7.5kΩ は普通の抵抗。

ちなみにヒーターのせいか結構消費電力が激しい。最大200mA、温まってくると20mAぐらいまで下がる。データシートから読むと安定するまで10秒ぐらいは最低でも待ったほうがよさそう。

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  3. Aliexpress で売っている LM399 基準電圧源の回路

1200円ぐらい

https://www.analog.com/media/en/technical-documentation/data-sheets/AD584.pdf

AD584JH は 30ppm/℃ (0〜70℃) 25ppm/1000時間。AD584 の良いところは特に外付け部品がいらず、AD584内部にトリミングされた分圧抵抗が含まれるところ。スペックを以下の通りで、そのまま外部出力となっている。

  • 2.5V ±7.5mV 0.3%
  • 5.0V ±15mV 0.3%
  • 7.5V ±20mV 0.27%
  • 10V ±30mV 0.3%

このボードは校正済みらしい測定器の測定結果が4桁書いてあり、今回はそれぞれ以下の通り (括弧は呼び電圧に対する絶対誤差と相対誤差)

  • 2.498V (-2mV -0.08%)
  • 5.001V (+1mV +0.02%)
  • 7.498V (-2mV -0.027%)
  • 10.001V (+0.1mV +0.001%)

この測定値は何度で測ったか不明。30ppm つまり 30e-6/℃ なので、±10℃ぐらいの誤差を見込むと0.03%、10Vで±3mV程度。このぐらいの誤差は観測されてもしょうがない。

基板に載っている電池ホルダは 23A という単5サイズの積層12V電池用。ヨドバシだとパナソニック LRV08/1BP、秋月だとゴールデンパワー製 A23 というのが買える。50mAh ぐらいしか容量がない。

AD584 自体は 1mA、基板上に LED があり 5.1kΩを介して電流が流れ、これが 2.4mA。電圧が下がってくることも考えると、電池1本で10時間程度使えたらいいほうか。といっても普通に外部入力することもできる。

ただ、電池が使えるといっても 12V だと仕様上若干電圧が足りない。出力電圧 +2V 以上加える必要がある。

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  3. Aliexpress で売っている AD584JH 基準電圧源

汎用トランジスタで使いやすいやつ。ブレッドボードでリードタイプを使いつつ、実際に作るときは表面実装品を使いたいので、同等品があってメジャーなトランジスタをセットで持っておくと便利。

THT 品しかないものは原則としては使わない (電力部品は除く)。SMD 品しかない場合は変換基板を使ってブレッドボード用を何個か作ると便利

(TO-236 == SOT-23)

NPN MMBT3904 (TO-236) 2N3904 (TO-92)

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05969/
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05962/

下の3906 とコンプリメンタリ

PNP MMBT3906 (TO-236) 2N3906 (TO-92)

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05967/
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05963/

上の 3904 とコンプリメンタリ

Nch MOS-FET 2N7002 (TO-236) 2N7000 (TO-92)

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03919/
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-13045/
エンハンスメント型 Vth = 2.5 (max)

オン抵抗が違うので厳密には入れかえられない

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  3. SMD と THT 両方ある汎用トランジスタ

マイクの逆相が耳でわかるという人がいて、人間の耳的にモノラル音を位相だけ聞きわけるというのはありえないので、どういうことなのだろうかとしばらく考えていたが、モニタ音をヘッドフォンで聞きながら自分の声でテストしているようだったので、自分の声(空間伝導+骨伝導)+モニタ音のミックスを聞いたとき逆相がわかるということなのだろうと理解した。

マイク1本の録音で位相が問題になることはないはず。別々のマイク複数本で録音する場合は問題になるが、そもそも音は遅いので音源とマイクの距離によってかなり位相ずれが起こる。

空気中の音速は気温20℃だと約344m/s。0.1m(10cm)進むと291μs遅れる。

波長は位相速度/周波数。1kHz なら波長は344mm。2kHzで172mm、5kHz で 68.8mm というぐらいになる。半波長ずれれば逆位相となるので、2本のマイクの音源からの距離が多少ずれただけでも大きな影響があることがわかる。

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  3. マイクの位相

【国内正規品】KOSS セミオープン型オーバーヘッドヘッドホン UR/40 - KOSS(コス)

KOSS(コス)

5.0 / 5.0

前は2005年ぐらい買ってしばらく使って壊してしまったんだけど、急に欲しくなったので買ってしまった。

側圧が低くてつけてる感じがしないのがいい。音も変に高音が強調されたりするわけではなく、優しい感じ。といってもこもって聞こえるというわけではなくバランスがいい。

見た目はものすごい安っぽくて1500〜3000円ぐらいに見えるけどなんの問題もない。

最近あんまり長時間ヘッドフォンしてられない(疲れてしまう)けど、これはどうかなあ。

↑USB 経由で外部入力デバイスを接続すると自動的認識され、カメラ上に案内がでる。

↑外部入力についての設定が追加される

ちなみに細かいことは設定できなくて、サンプリング周波数は 48kHz だった。このデバイスはステレオ(2ch)入力なので、動画にもステレオで記録されていたが、モノラルでどうなるかは試してない。

録画中はオーディオインターフェイス側からモニタ音もでる。録画開始しないとでないので混乱する。


ところで上で写っているオーディオインターフェイスは上海問屋で売っていた DN-10101という、このサイズにしては大変珍しいステレオ入力可能でノイズがほとんどないという優れたものなのだが、現行商品がなくてなかなか困る。乗っていたチップの開発元の VIA がこの手のをディスコンにしてしまったようだ。

しばらく「小さくて」「ステレオ入力できて」「ノイズがない」ADC の代替を探しているけど本当に全く見つからない。誰かぜひ教えてください。

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  3. Pixel 3 XL のカメラアプリは外部音声入力対応

0.1μF 100V (おそらく) のフィルムコンデンサ。樹脂で覆われているので ニッパーやらカッターやらでゴリっとやると剥れる。リード側は強度のためか樹脂多めなので外しにくく、側面からやるといい感じ。


こんな感じで誘電体と電極が巻いてある。

アルミ箔っぽい。

  • フィルム+アルミ+フィルム(両面導通がない)
  • アルミ箔 (両面導通する)

というのが交互に重なっている。

重なっているのを剥して導通するアルミ箔だけの厚さを測ると9μm。家庭用の、いわゆるアルミホイルが11μmなのでそれほど変わらない。

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  3. フィルムコンデンサを分解してみる

安いカレントプローブを Aliexpress で買った。5000円ぐらい。

  • 9V 006P 電源
  • 10mA〜2A のレンジまたは 100mA〜65A までのレンジ
  • 20kHz 程度の帯域
  • DC 1mV/10mA レンジ
    • ± (1.5%±5mA) 10mA〜20A
  • DC 1mV/100mA レンジ
    • ± (2%±20mA) 100mA〜40A
    • ± (4%±0.3A) 40A〜65A
  • DCAC1mV/10mA レンジ
    • ± (1.5%±5mA) 10mA〜20A
  • AC 1mV/10mA レンジ
    • ±(2%±30mA) 100mA ~ 10A (40Hz ~ 2KHz);
    • ±(4%±30mA) 100mA ~ 10A (2KHz ~ 10KHz);
    • ±(6%±30mA) 100mA ~ 10A (10KHz ~ 20KHz);
    • ±(8%±30mA) 10A ~ 15A (40Hz ~ 20KHz)
  • AC 1mV/100mA レンジ
    • ±(2%±30mA) 200mA ~ 40A (40Hz ~ 1KHz);
    • ±(4%±30mA) 200mA ~ 40A (1KHz ~ 2KHz);
    • ±(6%±30mA) 200mA ~ 40A (2KHz ~ 5KHz);
    • ±(8%±0.3A) 40A ~ 65A (40Hz ~ 20KHz)

使いかた

プローブに電源を入れ、レンジを選択したら右下の Hantek と書いてあるボタンを押してゼロセットする。応答するまで若干時間がかかり、ゼロを示すまで押し続ける必要がある (3〜5秒ぐらい)。このボタン、戻りが悪い。

DC電流の場合、コアのヒステリシスの影響でうまくゼロセットできないことがある。この場合は何度か口を開いたり閉じたりしてからゼロセットしろと書いてある。消磁機能はついてない。

DCの場合電流が流れる方向はプローブ正面からプローブ背面に向けて。プローブ本体には特にマーカーがついてないので書いておくのがいいかも。

注意点

電流プローブは、電源ラインにコイルを挿入してピックアップするという原理なため、帯域が狭くなりがちで (インダクタンスは電流の変化を妨げるため)、この製品は特に安いものなので帯域はとれてない。

またコア損の関係で周波数が上がるほど発熱が大きくなる。

オシロ側の設定

1mV/10mA ならプローブ倍率を10にし、単位を [A] にすれば直読可能。同様に 1mV/100mA ならプローブ倍率を100にする。

感度を増やす

最小が 10mA なので極小電流を測るにはなかなか厳しい。が、電流プローブは巻数を増やして感度を高めることができる。これにより

  • インピーダンスは巻数n に対し n^2 で増える
  • 巻数nに対し、出力は n で増える

ということが起きる。単純に、2回巻けば出力が2倍になる。ただしこれはプローブによる挿入インダクタンス(コイル)を増やすということになるため、帯域は減る。

10回巻けば感度は10倍なので長めのリード線を10回巻いて置いておくと便利かもしれない。

1Tのrise time vs 5T の rise time を試しに見てみる。25MHz シグナルジェネレータから 1kHz の信号を出し エンハンスメント型 MOS FET (2SK4017) をスイッチングさせ、51Ωに約5V 流して 100mA の信号源を作った (ややこしいことしているのはシグナルジェネレータが電流を流せないため)。この 100mA をカレントプローブを使って見てみる。

1T:

5T:

プローブの Attenuation もそれぞれ適切に設定しているのでスケールは一緒。1Tに見えているノイズはオシロ自体のノイズ。若干 5T のほうが立ちあがりが遅いようにも見えるがこの程度だと誤差に見える。

ちょっと分解


レンジ切替スイッチがご覧のようにケース一体型なのではずすとき注意。金具も乗っかっているだけなので簡単にはずれてしまう。

クランプ部のコアからフレキが2本伸びているが、これはホールセンサに繋がっている。組み立てるとき挟まないように注意

雑感

さすがに安いだけあって質感がおもちゃっぽい。けど一応ある程度正しそうな数字は出してくれるので目安にはなる。ほんとは普通の電流計とプローブ電流との差をグラフにしたいが今回はとりあえずここまで。

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  3. Hantek CC-65 カレントプローブ

少し前に、ベンチトップオシロのプローブが届かず、DSO QUAD を久しぶりに使う機会があった。しかしあまりに使いにくく、ポータブルオシロがちょっと欲しくなってしまった。それですこし探していたらよさげなのを見つけてしまった。

FNIRSI-1013D というやつで 13000円程度で買える。2ch 100MHz 1GS/sec と謳われているもの。値段とスペックが釣りあってなさすぎる。ボタンはオン/オフ以外はなくて、操作はすべてタッチ液晶 (静電容量式のようだ) で行う。

  • 2ch
  • アナログ帯域 100MHz (後述するが怪しい)
  • 50mV〜500V
  • 50S〜10nS
  • 1G sample/sec 240Kbit (後述するが怪しい)
  • 立ち上がり時間 3nS未満 (後述するが怪しい)
  • 7インチタッチ液晶 (800x480)
  • バッテリ駆動 (USB 充電式) 6000mAh
  • USB 接続は Type-C。Mass Storage Device として認識される。Type-C ケーブルはついてくる。
  • 100MHz プローブが2本ついてくる

プローブは手元のプローブと比較してみたが問題ないプローブだった。安い100MHz のプローブでも2本で2500円程度するので、本体の価格はおそろしく安い。


外観やメーカー表記に複数バージョンがあるようだ? これは後期バージョンのようで、BNC や電源ボタンが出っぱっていないので、持ち運びしやすくなっている。

使い勝手

特に悩むところなく使える。トリガが2種類 (raising edge/falling edge)しかないけど別にいいだろう。UI も案外良く、機能が少ないこともあってすっと使える。

タッチ操作でトレースを移動できたりする。気が効いてるのが move fast / move slow という切り替えで、slow にするとタッチしているときの移動量を減らせる。

気になる点

計測レンジが狭め

最小レンジが狭め x1 で 50mV/div

横軸

サンプリングをナイーブに表示している感じなので、時間レンジをうまく設定しないとまともに表示されない。あと時間レンジによってサンプリング数を変えていると思うけどその表示はない。交流を入力しているはずなのにどうみても交流に見えないときは AUTO SET すると時間レンジを適切にセットしてくれる可能性がある。

プローブ補正が綺麗にいかない

プローブ補正しても立ち上がりにオーバーシュートのようなものが見える。

帯域幅

100MHz/ 1Gs/sec はかなり嘘っぽい。

前提知識

  • 0dBm は 0.224V
  • 帯域幅は3dB減衰する周波数。-3dBとなる周波数で、入力が 0dBm なら電圧的には 0.158V になった周波数

50MHz付近の挙動があやしい。また100MHzに近付くとナイキスト周波数に近付いたようなうねりが観測される。ちょっと気になるので一定の入力を行い、周波数特性を描いてみることにした。

手元に 100MHz ぐらいまで簡単に出せるのがスペアナのトラッキングジェネレータしかないので、ゼロスパンにして正弦ジェネレータとして使って試した。出力は50Ω終端し、プローブはこの抵抗の両端につけた。

  • CH1
  • プローブは付属の 100MHz (なのでプローブの周波数特性も含む)
  • プローブ先端のクリップは外して短いGNDリードに
  • 0dBm 50Ω終端の両端を測定

横軸が周波数、縦軸が減衰比。4周期ほど表示させて、画面に表示されるVrmsを読んで比に変換している。見ての通りでおかしい。おそらくアナログ帯域は 25MHz ぐらいで、43.4MHz あたりから補正のようなものが入っているように見える。

プローブ補正しても消えない立ちあがりのオーバーシュートはこれのせいかも

感想

帯域幅が詐欺っぽいのはともかく、13000円で売れるように作るのはすごすぎる。

一方、縦軸はあまり信用ならないのと、帯域幅、サンプリングレートが怪しいのであまり高速な信号は見ないほうが良い。メモリ長も短いので複雑な波形は見れない。

25MHz以下ならある程度使えそうなので、プローブのGNDリード+クリップをそのまま使えるぐらいの周波数帯で波形を見たい場合は便利かも。ちゃんとしたオシロの代わりにはならないが、DSO Quad みたいなのよりは使える。

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  3. FNIRSI-1013D オシロというやつを買ってみたが帯域は怪しい

手元にあるのは Original Prusa i3 MK2 についてきた PINDA Probe (温度センサなし) のやつなのでこれを試してみる。ついてきたやつなので詳細なスペックは不明。

誘導型近接センサは NPN/PNP の違いと Normally On / Normally Off の違いがある。これは M8 1.0mmピッチ(細目) NPN NC タイプ 5V。動作原理とかはオムロンのサイトが詳しい

上の図のうち、点線でかこまれている部分を含んでセンサ本体になっている。

  • 茶: VCC (5V)
  • 黒: Out
  • 青: GND

VCC Out 間に負荷抵抗 (10kΩとか) つけてプルアップする。

ネジピッチが細目なので手元にあるナットが入らなかった。

鉄とアルミでは検出距離が違うはずなので検証してみた。

2mm ぐらい。

アルミ

0.5mm ぐらい。

アルミ相手に非接触センサとして使うにはちょっとこわい。

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  3. 誘導型近接センサ (Inductive proximity sensor)

手元のベンチトップテスタにはローパワー抵抗測定というのがある。どういう機能かというとトランジスタがオンにならない範囲の電圧で抵抗測定するというもので、in-circuit な抵抗値を測定するときに使える。300Ωレンジは 0.03V、それ以外のレンジは 0.3V で測定される。(CVCCのような挙動なので開放時電圧はもっと高い)

半導体がオンにならない範囲で働く導通チェッカというのがよく自作されたりするけど、それと同じ。

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  3. LP-OHM (ローパワー抵抗測定)