Google Photos の ICC カラープロファイルの扱い | tech - 氾濫原 の続きです。前回のまとめとしては
- Google Photos は基本的に sRGB に変換
- s0 (オリジナル同等サイズ) のみ元々のカラープロファイルが保持される
- 500px 未満の場合はカラープロファイルが削除される
でした。
ただしある程度時間が経つまではオリジナルのプロファイルの画像が配信されることがあることがわかりました。
検証の試行錯誤
今日追試してみたところ、前回わかったルールよりもうすこし複雑なようだぞという挙動にみえ、ついでにいうと法則性がわかりませんでした。
あらたなファイルをアップロードして検証
今日あらたにアップロードしたファイルで検証してみました。以下のようにして s0 の部分をかえています。
curl https://lh3.googleusercontent.com/-4gapCD_T4ag/WOT-_iAPFkI/AAAAAAAAu-I/KXcMpxSoEcMurTrZ3umFh8nfOfOV88knQCE0/s0/IMG_7343-16MP-2.jpg | exiftool -
- s320 - なし
- s480 - なし
- s499 - なし
- s500 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1024 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1280 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1919 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1920 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s1921 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s2047 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s2048 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s2049 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s0 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
前回のファイルを再度検証
一方、前回検証したときに使ったファイルを再度検証してみましたが、こちらは前回と変わりませんでした。
curl https://lh3.googleusercontent.com/-BDMfJtqE7Mw/WIlEQ29H7II/AAAAAAAAnw0/2ZUwqimJUcQUbiLomaBrvwcrAebJFSjWQCE0/s0/IMG_9415-16MP-AdobeRGB.jpg | exiftool - curl https://lh3.googleusercontent.com/-pEtCDwM8HhQ/WIlEQ5CSwLI/AAAAAAAAnw8/rAyZIkuFVzEk3x68vRLPAkkevHUxEicJQCE0/s2048/IMG_9415-16MP-ProPhotoRGB.jpg | exiftool -
- s320 - なし
- s480 - なし
- s499 - なし
- s500 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1024 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1280 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1919 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1920 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1921 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s2047 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s2048 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s2049 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s0 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
よくわからないので、前回と同じファイルをアップロードしなおしてみましたが変わらず。
同じ内容ですこし違うファイルを再アップロード
しかし s0 をダウンロードしたものを再度アップロードすると今度は以下のような結果に…
curl https://lh3.googleusercontent.com/-ykbJTkOQRME/WOUC9VszXHI/AAAAAAAAu-g/E5q6Ds_DJu06zrYiOK8J2FKNbmMjlU34ACE0/s2049/IMG_9415-16MP-AdobeRGB.jpg | exiftool -
- s320 - なし
- s480 - なし
- s499 - なし
- s500 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s1024 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1280 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1919 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s1920 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s1921 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s2047 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s2048 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s2049 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
- s0 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
なぜか s500 でオリジナルが適用されていたり、だいたいオリジナルが適用されるかと思いきや s1024 や s1280 では sRGB になったりと意味不明です。
落ち着く
あきらかに挙動に疑問があるので、一旦冷静になります。さすがに Google といえどファイル内容を見てプロファイルを埋め込むかどうかを判定しているわけではないだろうし、なぜこんなことに……
と少し時間が経過してから再度検証してみたところ、結局 s0 以外は全て sRGB になりました。つまり
- 動的にリサイズする場合はプロファイルが保持される (s0 はリサイズしないのでそのまま)
- リサイズ結果は sRGB となり静的にキャッシュされる
が真相のようでした。動的にリサイズする場合はプロファイル変換までやるとオーバーヘッドがあるためプロファイルを埋め込むみたいな戦略なんでしょうかね?