Google Photos は配信画像は基本的にすべて sRGB でなっています。
そこで ICC のテスト用 jpeg ファイル や、手元でいくつかカラースペースを変えた画像を Google Photos にアップロードしてどうなるか検証してみました。
結果
全ての画像で適切にカラースペースを変換しているようです。Google Photos は v2 でも v4 でもちゃんと認識して sRGB に変換しているようです。
ただし 500px 以上でアップロードした場合、s0 はオリジナルのカラープロファイルがそのまま残っています。また 500px 未満の場合 ICC プロファイルが削除されます。
ちなみに2015年2月ぐらいのPicasaでは元画像にsRGBを無条件に適用して色化けを起こしていました。地味に改善されてるみたいです。
出力のメタデータ
明示的に「オリジナル画像」としてダウンロードしない限りは EXIF などのメタデータ類はすべて削除されます。これは s0 (オリジナルサイズ) も同様です。
オリジナル画像
「オリジナル画像」の URL は Picasa の古いAPI から取得可能です。imgmax=d を指定して画像個別のフィードを取得すると、media:content に含まれています。
URL を知っていればクッキーなしで取得可能なようです。ただし、この画像は必ず Content-Disposition: attachment がついているため、ブラウザでは直接表示できず、ダウンロードするようになっています。
出力画像の ICC プロファイル
やや奇妙な挙動をすることがあって気になっていたので調べてみました。どうもサムネイルサイズによって含まれるかどうかが変わるようです。
- s320 - なし
- s480 - なし
- s499 - なし
- s500 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s1024 - sRGB IEC61966-2-1 black scaled
- s0 - オリジナルのプロファイル (ただし EXIFやXMP などは削除)
Google Photos を見ていると、拡大画面とリスト画面で色が変わることがあるのですが、どうやらサイズによってカラープロファイルの有無が変わることが関係していそうです。Google Chrome の場合、画像に ICC プロファイルが含まれていなければカラーマネジメントをしない (sRGB 扱いにしない) ので色が変わることがあります。
s0 はオリジナルプロファイルが適用されるようなので、sRGB 以外でアップロードした場合には使用に注意がいりそうです。
どこかで明示的にアナウンスされているわけではないので、仕様は突然変わったりする可能性はあります。
出力検証のメモ
以下のようにして exiftool で含まれるメタデータを全て確認しました。s0 とか s500 と言っているのは、この URL 中にあるサイズ指定の部分のことです。
$ curl https://lh3.googleusercontent.com/-BDMfJtqE7Mw/WIlEQ29H7II/AAAAAAAAnw0/2ZUwqimJUcQUbiLomaBrvwcrAebJFSjWQCE0/s0/IMG_9415-16MP-AdobeRGB.jpg | exiftool - $ curl https://lh3.googleusercontent.com/-pEtCDwM8HhQ/WIlEQ5CSwLI/AAAAAAAAnw8/rAyZIkuFVzEk3x68vRLPAkkevHUxEicJQCE0/s2048/IMG_9415-16MP-ProPhotoRGB.jpg | exiftool -