Google Photos が発狂してからと書いてから、いろいろ見積って画像をセルフホストすることに決めた。とにかくアップロード機能はあとで作るとして、現状の画像が表示されていない状態を是正しなければならない。つまり Google Photos に上がっている画像のうち、日記で使われている画像をこのホスト上にコピーして配信する必要がある。

事前知識

まず Google Picker API 経由で取得した media の id や URL と、Google Photos API は一切互換性がない。もともと念のために Picker 経由で取得した ID っぽいものは保存していたのだけれど、これはまったく使えない。よって、Google Photos 上の全写真のメタデータをすべて取得し、ファイル名マッチによって画像を特定 (つまりファイル名→Google Photos mediaId のマッピング) していくことにした。

手順

  • Google Photos 側のメタデータをすべて保存する
  • 日記内の画像のファイル名をすべて抜き出す
  • Google Photos 側のファイル名と日記内の画像のファイル名を一致させて対応づけ、Google Photos 側の mediaId を確定する
  • 利用している画像を、対応づけた mediaId に基いてダウンロードする
  • 日記内の画像パスをすべて書きかえる

Photos library API は 10000req/day が quota。0.1req/sec 程度でしかアクセスできない。そのうえ、item リスト API は 100items/req しか取得できない。つまり、1日で取得可能な item 数は100万件にすぎない。が、個人日記程度なら十分なので、一気に全メタデータを取得するスクリプトを書いて、1行に1つの mediaItem 形式のJSONとなるようなファイルをつくった。

実際にメディアを取得するリクエストは 75000req/day できるが、library API で取得できる、メディア実体を取得するための URL である baseUrl は60分で期限切れになる。全メタデータを取得したときの baseUrl は基本的に使えないため、ダウンロードするスクリプトではあらためて batchGet API を呼び、baseUrl を取得するようにした。

ハマったところ

日本語文字列のファイル名が Google Photos 上では分解されて正規化された状態だったり、API 経由ではそうでなかったりで困った。結局 NFC して常に正規化状態で扱うようにした。

ハマったということではないが、Google Photos の library API 類はレスポンスが結構遅く、オンデマンドにこれにアクセスして実体ファイルへリダイレクトするのは結構厳しいと思った。

今後

画像まわりを好きにできるようになったので、できれば webp メインにしたい。ただ、ファイル管理やバックアップまわりでやることが増えるので、面倒くさい。

それにしてもウェブサービスのAPIを組合せて Web 2.0 の時代はどこへやらで、かつてAPIを提供して好きにしてくれとしていたサービスもどんどん渋くなり、サービス存続が信用できないケースが多くなって全部自分でホストするみたいな原点回帰をしつつある。

ASP のブログサービスを使えばそのへんの面倒くさい実装は自分でやらなくてすむが、じゃあそのASPのサービスはいつまで続くのか?という話になるし、貧乏はとにかくつらい。

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