TDR (Time Domain Reflectometry) はともかく、TDT (Time Domain Transmissometry) の使い道がよくわからなかったので調べていた。
TDRの横軸と縦軸
- 横軸は時間
- 縦軸はその時間における反射係数。または反射係数から導きだせるもの
特定の箇所のインピーダンスだとかSWRがわかる。
TDTの横軸と縦軸
- 横軸は時間
- 縦軸はその時間における透過係数。または透過係数から導きだせるもの
例えば透過係数の大きさをとれば、どのタイミングで信号が伝わってきたかがわかる。もしマルチパスがあるような伝送経路だとそれぞれが可視化される。
TDR と TDT
このスクリーンショットは、青色が TDT、黄色が TDR を表示している。単に VNA の入出力に 2m の同軸ケーブルを繋いでいる (ダイナミックレンジが高くないとわかりにくいでのS-A-A-2 でのスクショ)
- TDT は片道なのでまず最初に(0sに近いほうで)現われる。そしてVNAの入力ポートで一部は反射されて戻っていく
- TDR 側は戻ってきた反射を観測する。そしてVNAの出力ポートで一部は反射されてまた戻っていく
- TDT はまた出力ポートから反射されてきた信号を観測する
という挙動がわかる。キーサイトの時間領域透過率測定の項目 だとトリプルトラベルパスと書いてある。
光速で伝達する波がしっかり往復しているのをぱっと観察できて面白い。