2016年の6月に組んでからCPUマザボを変更せずにきたが、この Core i7 6700 が Windows11 非対応だったり、今時さすがに4コア8スレだったり、PCIe レーン数が少なすぎて NVMe SSD が使いにくかったりで、そろそろかと思い組替えることにした。
- CPU: Intel Core i7 13700K BOX
- CPU Cooler: DeepCool AS500 R-AS500-BKNLMN-G
- Motherboard: AsRock Z690 Pro RS
- Graphics Board: ZOTAC GeForce RTX 3060 A30600H-10M (少し前に stable diffusion で遊ぶために買ったものを続投)
- Memory: W4U3200CS-16G [DDR4 PC4-25600 16GB] + 元から持っている 16GB * 2 で合計64GB
- ケース: Define R5 Window FD-CA-DEF-R5 (続投)
- SSD: WD_Black SN770 NVMe WDS100T3X0E (1TB 起動ドライブ)
- 電源: Fractal Design ION+ 660P FD-PSU-IONP-660P-BK
- OS: Windows 11
ケースとグラボ以外はほぼ新調。ここに書いてない SATA のドライブは継続して接続している。あとはケースファンもすべて入れ替えた。
電源は 80+ Platinum で安かったやつ(1万円ぐらい)を買ってみたがパッケージやケーブルが良くできていて非常に豪華だった。
Intel か AMD か?
プロセスルールの数字が良いからなんとなく最近なら AM5 ソケットになった Ryzen 7000 シリーズかなと思っていたが、13th Intel が結構強いようだった。個人的には以下の点で Intel 優勢とおもった
- アイドル時の電力が低め
- DDR4 メモリが使える (DDR5 メモリが高い)
- 12th (1年前) のマザーボードが使える
- 性能的にはどっこいどっこい
DDR5 が十分性能と価格が落ちつくには何年もかかりそう。そして AM5 なマザーボードはだいぶ高い。Intel なら手元の DDR4 メモリも利用できる。
i5 か i7 か i9 か
i9 は水冷するような超ハイエンド向けというイメージがあり、i5 はちょっと微妙というイメージがある (別にそんなことないみたいだが)。
- CPU ヘビーな状態が続くことはあまりないが時々ある
- クーラーは空冷
- Core i7 6700 でもそれほど苦痛になることはなかった (エンコードぐらい…)
と考えていくと理性的に最適なのは i5 ではないかと思うが、大は小を兼ねるので i7 とした。i9 は高すぎる。
フルロードせず電力制限をかけたとしても、その制限においてはクロックが上がるので上位CPUが無駄というわけではない。
Windows 11 のクリーンインストール
Windows 11 にアップグレード不可な PC に入っていた Windows 10 のライセンスだったが、普通に Windows 11 のインストールメディアをつくってインストールし、構成を変更したという宣言をしたら引き継ぐことができた。
電力消費
マザーボードデフォルト設定だとCPU電力無制限になるようだ。つまりサーマルスロットリングが常時起こるまで発熱し、クーラーの排熱性能上限ぐらいのパッケージ消費電力で落ちつくという挙動になる。
- 電源にクランプして読むとアイドル時で50~60W程度
- HWiNFO 読みで
- CPU Package Power は最大 250W
- GPU Power は最大 155W ぐらい
アイドル時の CPU の Package Power は 5W~10W ぐらい。GPU Power が 15W ぐらい。Z690チップセットが TDP としては 6W。
効率カーブが載っているPSU の評価結果 2% of spec = 13.2W 出力時の効率が 42% 程度で、20~30W ぐらいの効率は50~60%程度のように見える。つまりセンサ読み Package Power が 25W なら電源クランプで読むと 50W ぐらいになってしまう (実際はマザボ上のVRMの効率もあるわけで)。
なおこのマザボは多少光るけどオフにしても消費電力への影響は微々たるもの。
電力リミット
電力無制限で cinebench を回すと当然サーマルスロットリングが起き、最初は250Wぐらいだが徐々に Package Power が落ちて 220W 前後で落ちついてくる。これがこのクーラーの限界ということになる。実際、AS500 というクーラーはTDP 220Wまで対応と書いてあるので、実測でもその通りといえる。
あんまり限界性能を出すのも恐いので、UEFI から最大電力 (long / short duration power limit) を 180W に制限することにした。PL は原理的にシングルスレッド~数スレッドでは超えないので、全コア使い尽くすようなときに若干性能が下がるイメージだと思う。
定格は3.4GHz(Pコア)/2.5GHz(Eコア)ターボブーストで5.3GHz(Pコア)/4.2GHz(Eコア)。
なお Tjunction max はいわゆる絶対最大定格ではないようだ。Intel 的な絶対定格は内部に非公開で持っており、必要とあらばシャットダウンする仕掛けで、Tjunction max はこれを目標にサーマルスロットリングするぞという値。
つまり基本的には CPU 側で防衛しており、サーマルスロットリング自体も「問題ない」とされている。クーラーの性能上限(=サーマルスロットリングが起こる状態)までCPUは電力を消費して発熱する設計になっている。