なんとなくもう一台を作りたくなったので作っています。実は基板自体はだいぶ前(数ヶ月以上前)に作っておいたのですが、設計ミスがあったりして面倒なのでちゃんと作りはじめてませんでした。

AD8307

AD8307を使ってログアンプ検波するバージョンの SWR 計の例があることは知っていましたが、前回はそこまですることはないと思ってとりあえず簡単な方法で作りました

というのもログアンプは大変高価だからです。秋月でAD8307のDIP版が売っていますが、単価が1100円します。なお DigiKey で買うともっと高価なので、秋月は安いほうです。

(最近知りましたが中華性AD8307というセカンドソース品、というよりコピー品があり、こちらは単価が50円!!と激安のようです。SOICで、ebay で手に入ります)

方向性結合器 + 検波 + ADC

例の回路をほぼ完全にパクって実装しました。

方向性結合器は、タンデムマッチで、FT82-43 を使い、20T にしてみました (26.02dB のカップラに)。線間容量を減らして、高い周波数での特性が改善しないか?と思い巻数を減らしています。#43 は透磁率が高いので、多少巻数を減らしてもインピーダンスは高いままですが、ロスは多くなるはずです。

検波部は結合器からの出力をアッテネータ(16.1dB)を通し、インピーダンス変換を行なって AD8307 に入力しています。AD8307 のオフセットや切片調整はしていないので、25mV/dB の出力にはるはずです。

方向性結合器で 26.02dB、アッテネータで16.1dBなので、AD8307 には 42.12dB 減衰された信号が入力されます。言いかえると、AD8307の入力範囲は -72〜+16dBm ですから、-29.88〜+58.12dBm の入力範囲 (約1μW〜648W) にシフトしたことになります。

ADC は ADS1015 という 4ch + PGA 付き I2C デバイスにしてみました。ここは入手性の問題からオリジナルと違います。

実装

最初は方向性結合器の部分も基板を起こしていましたが、どうも作りにくいので立体配線に変えました。2つのトロイダルコアの間に容量結合防止のためのGNDを立てたいわけですが、プリント基板だとかえって面倒でした。

そんなこともあろうかと、基板を作る段階で途中で切って使えるような感じにしておいたので良かったです。

検証

作ったはいいのですが、どうもうまくいかず悩みました。

一つはコイルを逆付けしていてまともに方向性結合器として動いていなかったのが原因でした。

もう一つはAD8307の出力の問題で、どうしても入力電力から計算される出力電圧が出ず、未だ完全に理由がわかっていません。

AD8307 の出力

最初は 3.3V で動かしていたのですが、どうしても途中から出力電圧が上がりませんでした。定格上では 3.3V でも +10dBm までは入力可能のはずなのですが、-2dBm ぐらいから出力が上がらなくなり、全くよくわかりませんでした。

5V で動かしてみたところ、とりあえずこれは解決したように見えました。

しかし電源電圧を 5V に変えても、入力電力に応じた出力電圧にならず難儀しました。どうしても 25mV/dB の傾きになっておらず、オフセットが含まれているように見えました。切片調整もしていないし、オフセットがどこから入っているのかもわかりませんでした。

結局これはキャリブレーションと称してプログラム上で補正をかけることにしました。どっちにしろ 25mV/dB の傾きは定格上でも 23〜27mV/dB の範囲があるので調整を入れなければなりません。

ということで、適当に係数を求めたら、だいたいそれっぽい値が出るようにはなりました。

正確な電力を計る方法がないので、一定以上は調整しようがありません。

Google Spreadsheet に実測と理想を書いて比較してがんばりました。。。

方向性結合器

追記:FT82-61 を使ったバージョンに変更しました。
[tech] 自作 デジタル SWR 計(再) 2 | 方向性結合器の改善編 | Tue, Feb 23. 2016 - 氾濫原

SWR はこんな感じでした

SWR だとよくわからないので、リターンロスでみるとこんな感じです

肝心のディレクティビティなどの特性です。蓋をあけた状態で電圧をオシロで計って50Ω換算で出しています。残念ながら前回作ったものよりも良くありません。

ログアンプの効果

ダイオード検波の場合、微小電力ではダイオードの Vf を超えることができず、それはそのまま誤差になります。

ログアンプ検波することで、ダイオード検波の欠点はなくなり、微小電力から計れるようになりました。具体的には、スペアナのトラッキングジェネレータ出力を 0dBm にして計っても、多少の誤差はありますがちゃんと 1mW ぐらいの値が出てきます。

通常送信機の電力測定ではこんな微小電力まで計れる必要は特にないかと思いますが、SWR 計として反射電力を計りたい場合、SWR が低いときには反射電力も非常に小さくなりますから、ダイナミックレンジの広い測定が必要になります。ダイオード検波と通常のリニアなADCを使うことに対する最大のメリットはここだと思います。

方向性結合器部分はまだ追試が必要

SWR計としてまとめるのではなく、方向性結合器として一旦作って評価をしてから、検波回路を外付けするほうが安定したものが作れそうです。次はそのようにしたいと思います。

制御

インターフェイスはまともに作っていなくて、Arduino で I2C から値を呼んで計算させてシリアルに出力だけさせてテストしていました。今のところまだ実用にはなっていません。

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mbed の API 経由でできる以上のことをやろうとする場合、結局 mbed 側で何をやっているか (どのAPIでどのレジスタが変更されるか) は理解していないといけない。

つまり mbed のラッパーのソースコードが手元にないと、プログラムできない。しかし実際のコードがどこにあるのかわかりにくい。

基本的には mbed のライブラリ経由でできることが殆どだとは思うが、例えば高度なスリープを行いたいとか、ウォッチドッグタイマを使いたいとなると、低レベルなレジスタアクセスが必須になる。

ghq で全部落としとくぞ

Mercurial (hg) のレポジトリとして公開されている。

 ghq get https://cho45@developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed-src/
 ghq get https://cho45@developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/ 

してmbed 関係のヘッダと実装を手元に置いておく

mbed LPC1114

メインのレポジトリはこっちなのですが、ヘッダファイルだけ
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/file/252557024ec3/TARGET_LPC1114/TARGET_NXP/TARGET_LPC11XX_11CXX/TARGET_LPC11XX

実装は mbed-src にあった。
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed-src/file/a11c0372f0ba/targets/cmsis/TARGET_NXP/TARGET_LPC11XX_11CXX/TARGET_LPC11XX/system_LPC11xx.c

mbed 関係ない部分

LPC1114 のリファンレス
http://www.nxp-lpc.com/images/LPC111x_UM_Rev.00.15_Japanese.pdf

NXP による LPC の定数定義
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/file/252557024ec3/TARGET_LPC1114/LPC11xx.h

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トランジスタ技術 2016年 2月号 -

3.0 / 5.0

ここ1ヶ月ぐらい GPSDO に興味があって調べていたのですが、先月のトランジスタ技術がまさにGPSの特集だったようでした。

なんか知らずに流行りに乗ったみたいでかっこわるい…… というのはおいといて、おもしろそうなので買って読んでみました。

GPSDO については1記事だけでした。しかしMCUなしでの製作という、男らしい感じなのですが、残念ながらあんまり参考になりませんでした…… 使っているモジュールはちょっと前に買ってみたNEO-6Mで親近感がありました (というか1PPS出せて安いのをebayで探すとこれが最安なので第一候補になるわけですが)

ublox のモジュールは TIMEPULSE ピンに 1PPS に限らず安いものでも10kHzぐらいまで可変で出せるのですが、製作記事でもこの機能を使っていました (MCUを使わないことによる副作用として)。個人的にはこの機能を使うのはいまいちというか、他のGPSモジュールとの互換性がなくなるのがなあと思ってしまいます。

読んでていて疑問に思った点

  • 出力にバンドパスフィルタをつけてサイン波にしているのは?
    • 普通はサイン波で出すから?
    • 高調波成分が含まれるのが嫌?
    • 矩形波出力で立ちあがりを高速にしたほうがクロックとして有利なイメージがあるけどそうではない?

そもそも基準クロックというのに疎いので根本的なところがよくわかっておらず難しい。

出力を4分配にしているところで、バッファ+トロイダルコアを4つ使って分配しつつ直流的に?アイソレーションしているみたいでしたが、1つのバッファアンプ+ハイブリッドのほうが部品点数は減りそうだけど、うまくいかないのだろうか?とか机上の空論を考えてました。

精密なAD変換器のような非常に敏感な回路などではこの問題を避けるために、矩形波の代わりに正弦波をタイミング基準として使用する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A9%E5%BD%A2%E6%B3%A2

Wikipedia にも書いてありましたが、クロックの高調波の影響を排除するために正弦波を使うんですね。無知でした。

その他

現在 GPS に載っている発振器のほとんどがルビジウムオシレータでびっくりしました。なんとなく全てセシウム原子時計が載っていると思い込んでいました。

AD9851 は Arduino で一度動かしてみましたが、LPC1114/mbed な環境でも動かしてみました。


DDS モジュールの定格は5Vですが、3.3Vで動かしてみています。振幅は当然減りますが、ちゃんと70MHzぐらいまでは波形が確認できました。

コード

Arduino のコードとほぼ一緒です。というか殆ど正規表現で置換しただけで動かすことができました。GPIO の操作だけなので本当に頭を一切使わずに移植できました。

GCC かつ -std=c++14 な環境なため mbed のオンラインコンパイラではコンパイルできないと思います (すこし修正すればいけるはずですが C++14 が使えない環境に興味がないので……)

また、なんとなくシリアル経由で周波数を変えるインターフェイスにしてみました。mbed のライブラリに CircularBuffer があるので簡単です。C++ の STL に circular buffer / ring buffer 相当のものがないのが不思議なんですが、いつか入る予定はあるんでしょうかね?

#include "mbed.h"
#include <CircularBuffer.h>
#include <cstdlib>
#include <string>

template <uint32_t CLKIN, bool MULTIPLIER>
class AD9851 {
	static constexpr double PHASE_FACTOR = 0x100000000 / (double)(CLKIN * (MULTIPLIER ? 6 : 1));

	DigitalOut PIN_DATA;
	DigitalOut PIN_FQ_UD;
	DigitalOut PIN_W_CLK;
	DigitalOut PIN_RESET;

	void serial_write(uint32_t freq, uint8_t phase, bool powerdown) {
		// freq (delta phase)
		for (int i = 0; i < 32; i++) {
			PIN_DATA = (freq>>i & 1);
			PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
			PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);
		}

		// control bits
		PIN_DATA = MULTIPLIER ? 1 : 0;
		PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
		PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);
		PIN_DATA = 0;
		PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
		PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);

		// powerdown
		PIN_DATA = powerdown ? 1 : 0;
		PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
		PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);

		// phase
		for (int i = 0; i < 5; i++) {
			PIN_DATA = (phase>>i & 1);
			PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
			PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);
		}

		PIN_FQ_UD = 1; wait_us(4);
		PIN_FQ_UD = 0; wait_us(4);
	}

public:
	AD9851(
			PinName data,
			PinName fq_ud,
			PinName w_clk,
			PinName reset
		) :
			PIN_DATA(DigitalOut(data)),
			PIN_FQ_UD(DigitalOut(fq_ud)),
			PIN_W_CLK(DigitalOut(w_clk)),
			PIN_RESET(DigitalOut(reset))
	{
		PIN_DATA = 0;
		PIN_FQ_UD = 0;
		PIN_W_CLK = 0;
		PIN_RESET = 0;
	}

	/**
	 * W0 ... W31  -> Freq (LSB first)
	 * W32, W33    -> Control (for factory test)
	 * W34         -> Power-Down
	 * W35 ... W39 -> Phase (LSB first)
	 */

	void reset() {
		// ensure low
		PIN_DATA = 0;
		PIN_FQ_UD = 0;
		PIN_W_CLK = 0;

		// reset
		PIN_RESET = 1; wait(1);
		PIN_RESET = 0; wait(1);

		// reset to serial mode
		// Pins of D0, D1 = 1, D2 = 0 for serial mode
		PIN_W_CLK = 1; wait_us(4);
		PIN_W_CLK = 0; wait_us(4);

		PIN_FQ_UD = 1; wait_us(4);
		PIN_FQ_UD = 0; wait_us(4);
	}

	void set_frequency(uint32_t frequency) {
		set_frequency(frequency, 0);
	}

	void set_frequency(uint32_t frequency, uint8_t phase) {
		uint32_t deltaPhase = PHASE_FACTOR * frequency;
		serial_write(deltaPhase, phase, 0);
	}

	void powerdown() {
		serial_write(0, 0, 1);
	}
};

AD9851<30000000, true> ad9851(/*data*/dp28, /*fq_ud*/dp26, /*w_clk*/dp25, /*reset*/dp1);

//AnalogIn adc1(dp9);
//AnalogIn adc2(dp10);
//AnalogIn adc3(dp11);
//AnalogIn adc4(dp13);

Serial serial(USBTX, USBRX);

CircularBuffer<char, 80> serial_buffer;

int main() {
	serial.baud(115200);
	serial.printf("init\n");

	ad9851.reset();
	ad9851.set_frequency(10e6);

	for (;;) {
		if (serial.readable()) {
			char c = serial.getc();
			if (c == 0x0D) continue; // ignore CR
			if (c == 0x0A) { // treat LF as line end
				std::string line(80, '\0');
				line.clear();

				char c;
				while (serial_buffer.pop(c)) {
					line += c;
				}
				serial_buffer.reset();

				serial.printf("GOT: %s\n", line.c_str());

				uint32_t new_freq = std::atoi(line.c_str()) * 1e6;
				ad9851.set_frequency(new_freq);
				continue;
			}

			serial_buffer.push(c);
		}
	}
	return 0;
}

メモ: mbed 移植正規表現

S/digitalWrite\(([^,]+), ([^)]+)\)/\1 = \2/
s/delayMicroseconds/wait_us/g
s/delay/wait/g
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  3. AD9851 DDS モジュールを LPC1114/mbed と

アマゾンプライムビデオがはじまったのはもちろん知ってはいましたが「PC で見れてもなぁ」と思ってました。PC で動画を見る習慣がないので結局見ません。

しかし PS4 で直接見れることに気付いて、ただただ、最高という気持ちに変わりました。

まぁアマゾンプライムビデオとかは些細なことで、未確認で進行形を見なおしてるんですが、最高です。最高です。小紅は最高に可愛い。