子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫) - 菅原 裕子

菅原 裕子

5.0 / 5.0

実は発達心理学の本2冊の前にこれを読んでいた。すごい面白い本なんだけど、どのぐらい正当性があるのかわからなくて発達心理学の本を読んでみたという流れ (だけど、正当性については結局よくわからんかった)

そもそも Kindle 版を生まれた直後ぐらいに買っていたんだけど、買った当初は「まだ早いな」と思って読んでいなかった。


読んでみた感じ、筆者の失敗も書いてあるのは良いと思う。でもこの本の想定問答はうまくいきすぎではないか? 実際はこのように話がすすまないのではないか? と思うところもある。

筆者は発達心理学者の研究者とかではなく元々企業の人材育成の人なので、よくいえば実践的な内容だし、わるくいえば根拠が明確ではない個人の経験則に基いたことが書かれているように思える。

そのへんのバイアスを頭にいれつつ、面白いと思ったところを考えてみる。

母性と父性

この本では母性と父性という言葉を使っていた。母性は無条件の愛を教えること、父性は責任を教えること、という区別をされている。文中にもあるが母である/父であることと、母性があること/父性があることは関係がないとされている。このような言葉遣いではあるが割と発達心理学の本よりも男女中立的で好印象。

汎用的なルール

全体を通すと共通点はあるように思える

  • 親は一貫した態度をとること
    • 子どもと約束して決めたルールは毅然として守ること

これは同意できるし、そのようにありたいと思う。

サポートとヘルプの違い

これはほんとそうだなと思った。ヘルプしない。あくまでサポートすること。

第一次反抗期というのは生まれた直後の保護の時期が終わるよ/終わったよということのサインなのかもなとも思った。親はこれを期に少し子離れしなければならない。人間の発達は非連続的なので、急激に接しかたを変える必要もでてくる。びっくりするぐらい急激に「ヒト」から「人間」になるので、大人の時間軸の変化のスピードではダメなのだろう。

2歳ぐらいでも、もはや意志を持った個人であるので、親だろうがなんだろうがそれを尊重しましょうねっていうめっちゃ当たり前っぽいことではありそう。大人に対してああしろこうしろなんて言わないでしょう。子供相手にだったらそれをしてもいいという理屈はない。

「ほめ言葉は子どもを支配する。ほめて育てるのは危険」

これはこの本で一番刺激的な話に思える。が、読んだ結果これは「ほめかたの問題」であると解釈した。実際本文中でも「すごいね」とかほめ言葉が出てくるケースがある。

大事なのは「それで誰が喜んだか」を伝えること。「なんとなく誰かに褒められた」ことが嬉しいのではなくて「誰かの役に立って嬉しい」と思ってくれるような伝えかたをせよということ。

「叱ってはならない」

「怒ってはならない」ではなくて「叱ってはならない」と書いてあるので、疑問がでまくる。これも読んでみると語弊があるように思う。叱りかたの問題だと解釈した。

社会的規範をそってないことをした場合、どうするか? この本だとケーススタディの形で「どうすれば良いか」が書いてある。あんまり汎用的な方法はない。


駄々をこねられた場合は、やさしくかつ毅然と方針を伝える。それ以上のことはしない。要求は飲まず「泣いても何も起こらない」ことを理解させる。

「やさしくかつ毅然と方針を伝える」という叱りかたをしろということ。そしてだらだら何度も叱らない。雑にいえば1度伝えたら泣かせておく。

少し実践してみて

1ヶ月ぐらい前に読んだので多少実践してみている。

  • 選択肢を提供すること
  • やろうとしていることは止めない
  • 褒めかたを変える

靴下とか靴とかは気軽に選ばせることができて良い。結構じっくり悩んで決めたりする。靴下も最近自分で履こうとするけど、できなくて怒り出したりすることがあって悩ましい (こういうときはやってあげてるけど、それでいいのかはよくわからない)。靴を左右逆に履いてるときどう指摘すればいいものか難しい。履いたあとに直させるのはなんとなく良くなさそうなので、履く前に指摘できない場合はそのまま家を出てる。左右逆のときの履き心地の悪さみたいなのにそのうち気付くという期待。

「そろそろナイナイ(片付け)しよう〜?」とか言っても基本的に無視されるけど、「ナイナイしてくれるとパパうれしいな〜〜」っていうとニヤニヤしながら片付けはじめたりするので、ちょっと面白い。やってくれるのはいいけど片付けかたが雑なのが気になる。とりあえずそれは我慢してる。

あとは基本的に駄々こねないように前もって対策したりしている。保育園行く直前にテレビ/動画が終わるように先に早送りして「これが終わったら用意しようね」とかいうと素直にきいてくれる。急に止めると「まだみる」と怒りだすので先に守りやすい約束をとりつける。この場合普通に絵本とかおもちゃで遊んでる場合の処理のほうが難しい。片付けにかかる時間は計算できない。

何かにつけて「えらいでしょ〜?」って訊いてくることがある。なんとなくこれが不健全な気がしてこの本を読みはじめる動機になったのだが、うまく答えられないことが多い。こういうときは「えらいねー」じゃなくて、直接質問に答えずに「xx してくれて嬉しいよ」と言うように変えたほうが良さそう。が、なかなか結構むずかしい。

LED電球のエネルギー変換効率(電力→光出力)は疑似白色LED(2波長)だと現在は最大で22%前後。残りは熱や不可視光などに変換される。10W 入れても 7.8W は熱などになる。またLEDに関しては電源回路 (電圧変換) が必要不可欠で、ここの効率も装置全体の効率にかかわってくる。ただ、電源の効率は最低でも80%ぐらいはあって、最高で98%ぐらいの効率。市場製品の電源回路がどの程度かはよくわからないが、ルーメン表記を見れば装置全体の効率は計算できる。

例えば以下の商品は、7.8W 810lm (電球色) / 7.3W 810lm (昼光色) となっている。電球色の場合の全体の効率は 103.8lm/W (15%)。昼光色の場合 110.9lm/W (16%)。

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3.0 / 5.0

なお白熱電球の場合のエネルギー効率は最大で3%程度。10W入れても 9.7W は熱などになる。LED はあまり赤外線(熱線)を含まないが、白熱電球は大部分が赤外線になる。

いずれにせよ発熱はある。「LED は電球部が発熱するんじゃない、電源が発熱するんだ!」とか言ってる人を見かけたけど間違いで、発熱で支配的なのはLEDそのもの。たぶん光に手をかざしても暖かくない (赤外線がすくない) ことを勘違いしている。LED は発熱しないイメージみたいなのを持ってる人もいて謎だけど、実際はかなり発熱するし、熱で劣化するのでどんな製品でも放熱には気をつかわれてる。



最も人間の眼で感度のある555nm単波長光(緑) で 683.002lm/W が理論上最大値。白色にするためには複数の波長を混ぜる必要があるので、実際の電球では遥かに効率は落ちる。

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フロントエンド界隈、適切な温度感をもった「案内役」みたいな人がいないんだよな。「この人の言ってることは間違いないので信じて良い」みたいな人がいない。なので自分で判断するしかない。

なんか偏ってるんだよな。不老不死でも信じてるのかってレベルで時間コストが無視される。人生は有限だ。