デフォルトで設定されているメニュー を完全に無効化して設定しなおす方法
デフォルトのメニューは type: disabled にすると部分的に無効化できるが、順番を変えるのが index を指定したりでめんどうさい。
以下のように display セクションで menu_root を指定してやると、自分で好きなように定義できる。
[display] menu_root: __main0 [menu __main0] type: list name: Main ...
デフォルトで設定されているメニュー を完全に無効化して設定しなおす方法
デフォルトのメニューは type: disabled にすると部分的に無効化できるが、順番を変えるのが index を指定したりでめんどうさい。
以下のように display セクションで menu_root を指定してやると、自分で好きなように定義できる。
[display] menu_root: __main0 [menu __main0] type: list name: Main ...
DS18B20 デジタル温度センサが便利。1-wire で複数のデバイスを同時に扱える。Klipper も対応している。
Raspberry Pi の場合 1-wire を有効にして GPIO4 (PIN7) に信号線を接続する。3.3Vから 4.7kΩ (信号線の長さで調整する)) でプルアップする。
あたりをモニタリングする。庫内温度は上と下で10℃ぐらい差があるのでどっちも見たい。
以下のように見える。22312 は1000倍した℃なのでこの場合は22.3℃
$ ls /sys/bus/w1/devices/ 28-03039794629e 28-0306979425a5 28-030f979445fd w1_bus_master1 $ cat /sys/bus/w1/devices/28-03039794629e/w1_slave 65 01 55 05 7f a5 a5 66 c5 : crc=c5 YES 65 01 55 05 7f a5 a5 66 c5 t=22312
以下のように設定する。
[temperature_sensor temp1] sensor_type: DS18B20 serial_no: 28-03039794629e sensor_mcu: host_mcu min_temp: 0 max_temp: 100
ただし、以下のように host_mcu が定義されていないとエラーになる。
Unknown config object 'mcu host_mcu'
rpi 自身をセカンダリーmcuとしてセットアップする必要がある。
上記ページの指示に従って host_mcu のサービスを起動する。そして printer.cfg に設定を追加する
[mcu host_mcu] serial: /tmp/klipper_host_mcu
これで動くようになる
しょうがないけど 1-wire は遅い。
OS起動直後、なんらかの原因で一部の 1-wire デバイスと通信できずに serial_no が認識されないと Klipper が起動に失敗する。
また 1-wire の通信に失敗すると Kilipper がエラーを吐いて止まることがある (1度あった)。のであまり大量に繋げたりしないほうが安全そう。念のためフェライトコアを噛ませている。
立方体とかをプリントすると角が膨らんでいることに気付くと思う。こういうのをできるだけなくすのが Pressure Advance 機能になる。
https://note.com/eitoku_note/n/n78f0d240940a このマクロをつかわせてもらう。
一番下は現在の設定値なので、その次のラインから console に表示されている値と突きあわせて見ていくのが早い。今回は 0.03 が適切だった。
Klipper はなるべく早く起動して、ディプレイに起動してますよというアピールをしてほしい。しかしいろいろ設定した printer.cfg だと、なるはやで起動というのが難しいことがある。例えば 1-wire のデバイスを設定していると、1-wire のデバイスが OS に認識されるまで klipper を起動できなくなってしまう (さもなくばエラーになる)
ということで、最小限の cfg を作って最小限の gcode を実行してすぐ終了するようなことを OS 起動初期にやりたい。
klippy.py に -i で gcode 入力ファイルを渡すとそのファイルだけ実行して終了してくれる。これをバッチモードという。
mcu のファームウェアを make したときにできる out/klipper.dict が必要になる。これは形式的にはJSONファイルで、mcu との通信プロトコルの規約が入っている。
以下のように cfg と gcode と dict を渡すと gcode の実行をして終了する。
/home/pi/klippy-env/bin/python /home/pi/klipper/klippy/klippy.py /home/pi/klipper_config/bootstrap.cfg -i /home/pi/klipper_config/bootstrap.gcode -d /home/pi/klipper/out/mcu_klipper.dict
以下のようにする。なるはやで起動してさっさと終了してほしい意図がある。もっといい方法があるかもだけどとりあえずうまくいっている。
$ cat /etc/systemd/system/klipper_bootstrap.service #Systemd Klipper Service [Unit] Description=Bootstrap klipper Before=klipper.service Wants=udev.target [Install] WantedBy=multi-user.target [Service] Type=oneshot User=pi RemainAfterExit=yes ExecStart= /home/pi/klippy-env/bin/python /home/pi/klipper/klippy/klippy.py /home/pi/klipper_config/bootstrap.cfg -i /home/pi/klipper_config/bootstrap.gcode -d /home/pi/klipper/out/mcu_klipper.dict
systemctl enable klipper_bootstrap.service
shutdown 時も同様のことをしたいが、batch モードではない klipper が終了するときに mcu を shutdown 状態 (estop) にしてしまいうまくいかない。batch モードではこの shutdown 状態を解除する方法がおそらくない (FIRMWARE_RESTART する前にエラーで死んでしまう)
一番良いのは Klipper を経由せずに (Rapsberry Pi の GPIO で) 起動状態を示す LED などを外出しすること。
Octopus の基板上の RGBヘッダは Stealthburner が使うので、さらにストリップを追加しようと思うとなかなかピンが見当らない。BLTouch のところがあいてるなら使える。(PB6)
片側15個、合計30個の NeoPixel ストリップを固定した。
LED Strip Holder for Voron 2.4 の 250mm を2つ。上の左右フレームの内側にとりつけた。ついでに diffuser もつけている
CoreXY な駆動方式の3Dプリンタには元々興味があって、とはいえ現状の Original Prusa i3 2.5 でそれほど問題もなかったのだが、Voron 2.4 という3Dプリンタを知り、なんかわからんが格好がいいので急に作ってみたくなった。
3Dプリントパーツ以外をセットにして売ってるところがいくつかある。今回は FORMBOT の Aliexpress から買ってみた。UPS で結構届くのがはやかった。
Voron 2.4 はデフォルトでは Afterburner という名前がついたエクストルーダだが、実は Stealthburner という新しいバージョンがでており、新規で作るならこちらを作ったほうがよい。パーツに一部非互換があるので別途部品を買う必要がある。
exhaustまわり、操作画面部まわり、エンドストップ、Afterburner 相当のインジェクションモールドのプラパーツが「オマケ」でついてきた。ほぼプリント済みだったが Afterburner はまるっとプリントせずにいたので、とりあえず動かすことができそうでありがたい。
このプラパーツは機能的にはオリジナル同様だが細部が違う。インジェクションモールドでは袋状のものは作れないので2パーツ貼りあわせる必要があったりする。
Raspberry Pi は付属しないが SD カードは SunDisk の A1 のちゃんとしたのがついていた。パチもんではなくちゃんと製品登録もできた。
Voron は基本的に全てのパーツを ABS (104℃ぐらいで軟化する) で出力することとしている。局所的に温度が高くなることがあるので PETG (84℃ぐらいで軟化する) も推奨されていないようだ。(Original Prusa はホットエンドダクト以外は PETG になっており ABS 出力も今のところ問題ないが……)
PETG は非常にプリントしやすいため、できれば PETG でやりたかったが、ここで不安を残すのも精神に良くないので ABS との和解を試みてすべて ABS で出力することにした。
だいぶ前に Original Prusa i3 にかぶせていたエンクロージャはABSをプリントしないこととなかなか邪魔なこともあって捨ててしまったので、一時的にということでダンボールで箱をつくった。これで内部は40~50℃ぐらいになる。
ABS はとにかくあらゆる部分が反るので嫌なのだがこのぐらいの温度なら割とマシになる。とはいえ接着性が低いのでベッドとノズルの調整がよりシビアだったり、パーツ形状によっては一時的に反った部分ができてノズルにあたるので気を使う。
出力するパーツ数は結構多い (Prusa が 3D プリント部品を最小限にしているのと対照的)し、大きいものが多い。動作に必須な部品だけでも3~4日かかる。全部プリントするには一週間以上かかると思ったほうが良い。パーツを注文しても全部届くまで1ヶ月ぐらいかかるだろうからのんびりやって良い。
IPA(無水エタノールでもいいけど高いので…)と柔らかめのグリスが必要。この手順でやった。グリスはSuper Lube 21030というNLGI(ちょう度) 2 で PTFE系のプラスチックに安全なやつ。
グリスポートがあればグリスポートから注射器で注入するのが正しいようだが、安いリニアレールでは見せ掛けのグリスポートで中に入っていかない場合があるようだ。
マニュアルがよくできていて迷うところはほぼない。Gantry の組み立てまわりはマニュアルだけだと完璧にできないと思うので YouTube とかを見るべき。
あとはA/Bベルトを通すのが以下の点でなかなか困難
https://github.com/VoronDesign/Voron-Trident/issues/65
Voron 2.4 のマニュアルにはデッキサポートが抜けてる。使いかたは Trident のドキュメントを見るとわかる。あとからだとやりにくいので罠
あまり気にしてなかったが部品セットには配線も含まれており、これがとてもよくできていた。すべてのコネクタが圧着済みかつ長さも適切なので、デフォルト設計なら何も考えずに組み立てできる。
WAGO の接続端子が複数ついており、配線部分でははんだ付けをする必要がなかった (マニュアルの5端子WAGOコネクタに加えてヒーター接続用と思われるの2端子WAGOコネクタもついていた)。
制御は Klipper という3Dプリンタ向けファームウェアを使うのが一般的のようだ。
Klipper は Raspberry Pi で動く Python のコードと、コントローラーボードに書きこむファームウェアからなる。gcode の解釈や補正など計算負荷が高いことは Raspberry Pi 上で行ない、コントローラボードはIOの制御だけをする。LinuxCNC と同じようなイメージ。
そして Klipper は既存の3Dプリンタのシリアルポートでの通信をエミュレートするようなインターフェイスになっている (/tmp/printer)。つまり Klipper 自体は gcode (など) を受けとってデバイスを制御するだけの役割を持つ。
UI はこのシリアルポートを利用できるものならなんでも使える。Voron のドキュメントではMainsail, Fluidd, Octoprint が列挙されている。
Rasbperry Pi 3 B に Mainsail のイメージを書きこんで使うことにした。Mainsail は Raspberry Pi Imager のメニューに入ってるので気楽。Mainsail は Klipper のインターフェイスとなるソフトウェア。イメージを書きこめば GUI なしで、ウェブインターフェイスが勝手に起動するようにセットアップされている。
より正確にいうと Klipper とやりとりしているのは Moonraker という Klipper のウェブAPIフロントエンドで、Mainsail はそのクライアント実装といえる。
とりあえず燃えずにQGLできるとこまではきた。Afterburnerはオマケでついてきたやつ。換装するとき楽なように4芯のケーブルを一緒に配線したがどうなるか…… pic.twitter.com/kn7tA4ZXZp
— ショ糖 (@cho45) November 19, 2022
Stealthburner 用の部品が届く前に本体の部品が一通りきてしまったので、とりあえず Afterburner を乗せて組み立てて動作確認をした。
テンプレートの printer.cfgからたくさん書きかえていく。最低限の設定をしたあと、G-code で動かしつつ調整する。
とりあえずステッピングモーターの方向がすべて逆だったので dir を反転した。
ベッドの max_power が 0.6 になっている。Rule of thumb is 0.4 watts / cm^2 と書いてある (経験則では 0.4W/cm^2 ぐらいが適切)。250x250mm なら 625cm^2 なので、250Wぐらいが適切。300Wヒーターなため、0.83 に設定する。
なんで最大パワーを出さないかというと、ヒーターは中央を加熱するため熱伝導が十分されていないとベッドが歪んでしまうからで、早く加熱してもメリットがないということのようだ。
なおヒーターは100V AC商用電源を SSR で PWM 制御する設計になってる。
結局 Afterburner をつけて動作確認しているうちにすぐ部品が届いてしまったので、一度もホットエンドにフィラメントを通すことなく Stealthburner に換装した。
Afterburner と Stealthburner だと NeoPixel LED 用の配線が増えている。このことはわかっていたので、Afterburner をつけて組み立てる時点で1セット配線を追加しておいた。
X-carriage にも互換性がないのでA/Bベルトも外す必要があった。思ったより苦労はしなかった。
Stealthburner は gear_ratio: 50:10 なので printer.cfg を直す必要がある。NeoPixel はとりあえず Voron 公式の stealthburner_leds.cfg を使った。
そしていろいろ調整して一発目のプリントはとりあえず成功。角がちょっと膨らむのは Pressure Advance というので調整していくらしい。
Voron 2.4 のいいところ
Voron 2.4 のよくはないところ