以前7MHz 帯用の MicroVertを作り、1年ほど付けたままにしていたが外してしまった。帯域は広いのだが、モービルホイップよりも聞こえる信号が弱かったからだ。
1.9MHz
なので次に 1.9MHz 用にコイルを巻いて設置した。カウンターポイズの配置によって非常に大きく共振周波数やSWRが変化するが、なんとか SWR 1.2 ぐらいまでに調整でき、電波は出せるようになった。ただ、これもやはりとても耳が弱かったので1 QSOさえせずに外してしまった。
3.5MHz
そして 3.5MHz 用に変えて (コイルは1.9MHz以前に巻いてあった) 設置した。が、やはりどうも信号が弱い。ただ、帯域は広く、広い範囲で SWR 2以下になってくれる。出れないよりマシなので今のところ設置したままにしてみてる。
まだ1局しかできてない。21時ぐらいに7エリアのそこそこ強力な局 (579ぐらい) が聞こえたので呼んだところ、419 のレポートだった。相手の免許状見た感じだと200Wで、こちらが50Wなので、こんなもんかもしれない。もうちょっと継続しないとだめっぽい。
ただ、3.5MHz 帯は期待したほど局数が出ていなくてちょっとがっかりした。夜は7MHz帯より多いのかと思っていたが、自分に聞こえる範囲だと夜でも7MHz帯のほうが良く聞こえる。
設置環境
給電点地上高 1m ほど。ベランダから突き出したBSアンテナ用の基台に設置している。上の階に影響が出ないようにするため 2m 程度のラジエーター。カウンターポイズはベランダ内にひきこんでいるため、殆ど自由空間には出ていない。
波長が長いバンドになるとカウンターポイズはかなり長くなるため、狭いベランダだとかなり苦労する。カウンターポイズの這わせかたでおそらく性能がかなり変わると思われる。あまりトグロを巻くような形にしないほうがいいように感じてる。というのも、トグロを巻くとその部分がチョークコイルの役目になってしまう感じがする (電波が見えないので印象でしか言えない)
調整
ラジエーターでも調整できるのだけれど、まずカウンターポイズを適切に配置しなければ同調しない。なので以下の手順でやるが最も効率がよさそう
- カウンターポイズを調整し、バンド内にSWR最低点を持ってくる
- はわせかたによっては平気で1MHzぐらいズレることがあるのでいろいろ試す
- ラジエーターの長さで微調整する
ちなみに、コイルの巻き数が多いほど、コイル中の浮遊容量が加わるため、余計にコイルを巻く必要がでてくる。ラジエーターを縮めるのは楽なので、ちょっと多めに巻いたほうが楽。ただ、ラジエーターによる調整はそれほど大きく同調点を動かせない。
所感
MicroVert は実質的には片側だけ超短縮した垂直ダイポールといえるので、やはりラジエーターはそれなりに長くないと厳しいんじゃないかと思う。帯域が広いのはカウンターポイズ側が無短縮だからかな。「カウンターポイズ側からは電波が出ない」というのは内部導体と打ち消しあってるから? このへんの動作はまだ理解できなかった。
MicroVert の説明だとアルミパイプのCと巻いたコイルLによる直列共振となっている (これはマグネチックループが原理的にはアルミパイプで作ったLとバリコンのCによる並列共振となるのとは全く逆の原理で面白い)。
そのうち 7MHz 帯のをもう一度作っていろいろ調べてみたい。