トロイダル・コア活用百科の応用の章にある10MHz帯用2ポールバンドパスフィルタのうち、挿入損失1dBのもので T50-6 を使ったものを作ってみました。

改訂新版 定本 トロイダル・コア活用百科 —トロイダル・コイルの理論・製作と応用回路 (定本シリーズ) - 山村 英穂

山村 英穂

5.0 / 5.0

回路と実装

4pF が手元にないので3.9pF で代用しました。また、AWG #22 のワイヤーがなかったため、φ0.4mm で代用しています(なのでコイルのQは多少下っているはずです)


特性

書籍内でのこのグラフだと(2)に相当します。

実際にスペアナで同じ範囲を表示すると以下のようになりました。(多少トリマで調整した状態で、完全に追いこめてはいません)

挿入損失が 2dB になってますが、おおむね近い特性が再現できました。

ついでに 50MHz までのグラフです。綺麗に下降せずに盛りあがっています。

ここからさらに広げていっても、ほとんど減衰量は増えていませんでした (スクリーンショットを撮り忘れましたが)

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10MHz バンドパスフィルタ | tech - 氾濫原 の続きです。挿入損失 6dB バージョンの定数を変更してみました。コイルはそのままです。

定数変更

実装の関係で、書籍内の定数とすこしずれています。

評価

書籍内のグラフと範囲をあわせたものです。やってて気付いたのですが、書籍のグラフは中心周波数が10MHzではないんですね。狭帯域だからかアマチュアバンドの中心?にあわせてあるのかな。手元の調整は10MHzを中心としてやっています (かなり繊細な調整が必要でした)。

帯域内は約-9dBの挿入損失になっています。

300MHz までの範囲です。100MHz ぐらいまでは -70dB ぐらいまでの減衰があります。

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  3. 10MHz バンドパスフィルタ2

あたりの続きです。

ちょっと飽きてきたというか疲れてきたので、とりあえず使えるレベルを目指すという意味でケースに収めることを優先することにしました。

発注した基板そのままでは収めることができなかったので、いろいろ試行錯誤して収めました。本来基板を設計する段階でケースまで決めてしまえればいいんですが、今回そこまで気をまわすことができませんでした。おかげでだいぶ苦労しましたがなんとか入りました。

Bluetooth モジュール用基板

Bluetooth モジュールは別途基板を自分で掘って載せるようにしました。場所がないので2階建です。

切削はそこそこ上手くいったのですが、ほとんど肉眼で確認できないのにGNDと導通があったり、実際実装してみると見えない部分で半田がショートしたりと、なかなか厳しい状態になりました。3回ぐらいモジュールの半田づけをやりなおしたのでパターンが剥れたり、ついでに勘違いからRX/TXが逆配線になっていると思ってリワークまでしたけど元々の配線であってたり、、、みたいないろんな思い出があります。

ケースの加工

CNC でやりましたが、プラスチック(ABS) の加工はものすごく苦手意識があります。アルミと違ってプラスチックは溶けるので早く動かしすぎてもダメだし遅く動かしすぎてもダメだしで「安全方向にふる」という運用が通用しないのです。

今回は以下ぐらいでやるとすくなくともエンドミルに溶けたプラスチックが固着して折れるということはなくなりました…… (2本折りました)

  • φ1mm 2枚刃 エンドミル
  • F500 (割と早い) Z送り50 (かなり遅い)
  • 回転数 50% 約5000rpm
    • S500 指定だが、最大1000を最大の電圧として500だけ電圧をかけるという意味で、500は回転数ではない (最大の50%の回転)

タコメータをつけてないので回転数が正確にわかってません。

インターフェイス

見ての通りですがインターフェイス的には

  • 電源スイッチ
  • LED (Bluetooth の接続状況: 接続待ちは点滅・接続済みは点灯)
  • BNC コネクタ

しかありません。これは最初からこうするつもりで作っていて、Bluetooth 経由で接続したスマートフォンから全ての操作を行うという設計です。

というのも、アナライザを作るなら、まず絶対に Bluetooth などで無線化したいという思いがありました。なぜかといえば、実際にフィールドでアンテナの調整を行う場合、給電点と調整点というのは必ずしも一致しておらず、既存のアンテナアナライザーだと給電点と調整点をいったりきたりする必要があって面倒だからです。例えば7MHz帯の半波長逆Vダイポールをフィールドで一時的に立てようと思うと、給電点と調整点では10mぐらいの距離があってしんどいのです。

今後

これでとりあえず使えるぐらいにはなりました。しかし、かなり問題があります。

  1. Android 側のアプリケーションの完成度がいまいちなのをなんとかする
    • ソフトウェアだけなのでおいおい
  2. インピーダンスのグラフが波うつ
    • どっかで反射の影響が起きていると思うけどどこかわかってない
  3. RFアンプの設計からやりなおす
    • というか面倒なのでMMIC使うとか
  4. 低消費電力化
    • RFアンプに常時電源供給してしまっているのをやめる
    • RFアンプの再設計
    • AD9851 と Bluetooth デバイスの消費電力がデカいのでできることは限られる
  5. ケースに組みこんだら計測にノイズが乗るようになった
    • NiMH 2本を電源にしたいと拘ったため、DC/DC で 5V まで昇圧しているが間違いなくノイズ源になっている
    • Bluetooth モジュールとADC部が近い
  6. もっと小さく作りたい
    • MCU が無駄にでかい

単三電池2本の電源内蔵するのも今回なぜかこだわっていたのですが、どうせDC/DCで昇圧するならモバイルバッテリ使えるようにして、電池は内蔵しないほうがコンパクトかつ総合的には荷物が減って良さそうです。

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  3. アンテナアナライザーをケースに収めた

:processDebugResources FAILED

FAILURE: Build failed with an exception.

* What went wrong:
Execution failed for task ':processDebugResources'.
> com.android.ide.common.process.ProcessException: org.gradle.process.internal.ExecException: Process 'command '/Users/cho45/Library/Android/sdk/build-tools/23.0.1/aapt'' finished with non-zero exit value 1

こんなエラーで死んでしまいました。gradle 経由で実行されてるんですが、gradle へのコマンドラインオプションの渡しかたがわからず……

cordova clean したり rm -rf platforms/android しても解決しなかったのですが、Dropbox に入れておいたせいで、ソースツリー内に「www/src/app (xxxx 競合コピー 2016-03-30).js」のようなファイル(特に心あたりなし)ができており、これを削除したら解決しました。稀な例だと思いますが…

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  3. cordova run android --device でエラー