2016年 02月 27日

OCXO と GPS 1PPS その2

OCXO の VFC ピンでの可変範囲を GPS の 1PPS を使って調べた | tech - 氾濫原 でとりあえず可変範囲ぐらいはわかったので、半固定抵抗を使ってだいたい10MHzぐらいにあわせてみたいと思います。

でもって、回路やコードの構成を変えました。

MPU のクロック自体を OCXO の 10MHz とする

前回は mbed デフォルト (内蔵の12MHz CRクロックを逓倍した48MHz) でやっていました。別にこれでもいいのですが、せっかく高精度な 10MHz があるのに、これをクロックにしないのももったいないなという感じになりました。

それに、LPC1114 自体のクロック源をOCXOにすれば、内蔵カウンタでフリーランさせた値がそのまま周波数カウントになるので、GPIOを1ピン節約できます。

つまり 10MHz 5逓倍で 50MHz にして LPC1114 最大クロックで動かしてみたいと思います。OCXO の周波数カウントは5分周すれば元の10MHzになりそうです。

システムクロックとして外部クロック(水晶発振器)を使うには

用語ですが「システムオシレータ」と「システムクロック」に区別があって、システムオシレータは外部水晶発振子を使うことを想定した内蔵発振回路、システムクロックはシステムオシレータまたはBYPASSされた外部クロックを指しています。

まず OCXO は発振器なので、内蔵システムオシレータは使わないようにします。

ドキュメントを見るわけですが、システムオシレータコントロールレジスタ (SYSOSCCTRL) の BYPASS が日本語版だと間違っているので原文を見る必要があります。

Bypass enabled. PLL input (sys_osc_clk) is fed directly from the XTALIN pin bypassing the oscillator. Use this mode when using an external clock source instead of the crystal oscillator.

となっていて、XTALIN から直接クロックを入力する場合には、内蔵のシステムオシレータをバイパスするという意味になります。

まぁとにかく XTALIN には外部クロックを直接入れれば良いのですが (XTALOUT はフロート)、ここで罠があります。XTALIN は他のピンと違って 1.8V 以上入力してはならないことになっています。

5V クロックなら 5.6k / 2.4k、3.3V クロックなら 1.2k / 1k あたりの分圧が必要です。

ただ、どうも OCXO の出力そのままだとうまく分圧できなかったので、一旦バッファ (74HCU04しかなかったのでこれで…) で受けてからクロック入力に使いました。

外部クロック設定コード

ぶっちゃけかなりハマりました。デバッグするためには CLKOUT を有効にして、どの段階までちゃんと出力が出ているかを確認する必要があります。

レジスタ自体はデータシート通りに記述すれば良いのですが、関連レジスタがかなり多いのでたいへんです……

ちょっとハマったのは SYSPLLCTRL の MSEL が実際の分周数-1を設定する必要がありました。(データシートにももちろん書いてありますが…)

やってることは

  1. (mbed の初期化では IRC=12MHz を PLL で 48MHz にされています)
  2. PLL を設定しなおすので、メインクロックソースを IRC にしておく (12MHz動作に)
  3. 一旦 PLL 回路の電源を切る (ついでのシステムオシレータ回路も確実に切っておく)
  4. システムオシレータをバイパスする設定をする
  5. PLL 関連レジスタを適当に設定して 5 逓倍できるようにする
  6. PLL のクロックソースをシステムクロックに
  7. PLL 回路の電源を入れ、PLL のロックを待つ
  8. メインクロックを PLL 出力に変える (この時点で 50MHz 動作に)
  9. IRC の電源を切る (切らなくてもいいんですが)
  10. SystemCoreClock を50MHzに更新しておく

という感じです。

void set_system_clock_to_external_10mhz() {
#ifdef DEBUG_CLOCK
	// XXX: set CLKOUT to debug (dp24)
	LPC_IOCON->PIO0_1 = (0b001<<0/*FUNC=CLKOUT*/);
	LPC_SYSCON->CLKOUTCLKSEL = 0b11; /*0b00=IRC, 0b01=SysOsc, 0b10=WDT, 0b11=Main*/
	LPC_SYSCON->CLKOUTDIV = 1;
	LPC_SYSCON->CLKOUTUEN = 0;
	LPC_SYSCON->CLKOUTUEN = 1;
#endif

	// Power down config (irc=on, sysosc=on)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     &= ~(
		(1<<0/*IRCOUT_PD*/) |
		(1<<1/*IRC_PD*/)
	);

	// Ensure clock source to internal in temporary
	LPC_SYSCON->MAINCLKSEL = 0b00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x01;
	while ( (LPC_SYSCON->MAINCLKUEN & 0b1) == 0);

	// Power down config (syspll=off, sysosc=off)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     |= (
		(1<<5/*SYSOSC_PD*/) |
		(1<<7/*SYSPLL_PD*/)
	);

	// Set System OSC = BYPASS (clock fed to XTALIN directly 1.8V / XTALOUT must be floating)
	LPC_SYSCON->SYSOSCCTRL = (1<<0/*BYPASS*/);

	// PLL Clock Source = System OSC
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKSEL = (0b01<<0/*SEL*/);

	// Update PLL Source
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN = 0;
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN = 1;
	while ( (LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN & 0b1) == 0 ); 

	// Set PLL
	// M = F_clkout / F_clkin
	// FCCO = 2 * P * F_clkout (P = {1, 2, 4, 8}) (FCCO=156-320MHz)
	// F_clkout = 50MHz / M = 5 / P = 2 / FCCO = 200MHz
	LPC_SYSCON->SYSPLLCTRL = ( (5 - 1)<<0/*MSEL*/) | (0b01<<5/*PSEL*/);

	// Power down config (syspll=on)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     &= ~(
		(1<<7/*SYSPLL_PD*/)
	);
	// Wait for PLL Lock
	while ( (LPC_SYSCON->SYSPLLSTAT & 0b1) == 0 );

	// Update Main Clock to PLL Output
	LPC_SYSCON->MAINCLKSEL = 0b11;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x01;
	while ( (LPC_SYSCON->MAINCLKUEN & 0b1) == 0); 

	// Power down config (irc=off)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     |= (
		(1<<0/*IRCOUT_PD*/) |
		(1<<1/*IRC_PD*/)
	);

	SystemCoreClock = 50000000;
}


周波数カウント部分の変更

タイマーをタイマーとして使い、システムクロックをそのままカウントします。キャプチャピンはGPS1PPSをキャプチャするようにし、キャプチャのタイミングでキャプチャレジスタにタイマカウンタをコピー(ハードウェア動作)させて割込みを生成します。GPIO のピンチェンジ割込みは使いません。

レジスタの設定は問題ないのですが、割込み周りでだいぶハマりました。

  • mbed の InterruptManager で TIMER_32_0_IRQn の割込みを設定しようとしたがうまくいかなかった
  • NVIC_EnableIRQ しないとダメだった
  • extern "C" を忘れてて割込みが呼ばれずしばらくはまった

また、前回よりも精度を高めるため、10秒、100秒、1000秒のゲートでの誤差を表示するようにしました。dHz (デシヘルツ) cHz (センチヘルツ) mHz (ミリヘルツ) 単位で表示しているのが誤差の項目です。

±1カウントエラーがあるので、多少 +1/-1 がでることがあります。

1000秒単位での調整は面倒なので、10秒単位の調整しかしてませんが、このように手で雑に調整してもこのぐらいの精度が出ていました。

コード

LPC1114 はSRAMが4KBと少ないため、カウントされた値をそのまま持つのではなく、誤差を signed で持つようにしています。そもそもOCXOの可変範囲が±5Hz程度しかないので、それ以上の情報を持つ必要がありません。ということで int8_t の配列で履歴を持って、直近のn件を合計して見る形になっています。

これにより、例えばカウンタをそのまま持つには10Mは16bitに納まらないので32bitの配列にしなければなりませんが、誤差だけを保持すれば4分の1の容量ですみます。というか uint32_t だとLPC1114では1000個の履歴を持てません。

constexpr uint32_t CLOCK = 10000000;
constexpr uint16_t HISTORY = 1000;

int8_t errors[HISTORY];
uint16_t error_index = 0;
uint16_t error_count = 0;

volatile bool updated = 0;
Serial serial(USBTX, USBRX);

extern "C" void TIMER32_0_IRQHandler (void) {
	static uint32_t prev = 0;
	uint32_t count = LPC_TMR32B0->CR0;
	uint32_t pps_counter;

	if (prev < count) {
		pps_counter = count - prev;
	} else {
		// overflowed
		pps_counter = (0xffffff - prev) + count + 1;
	}
	prev = count;

	int16_t error = static_cast<int32_t>(CLOCK) - static_cast<int32_t>(pps_counter);
	if (abs(error) < 15) {
		error_index = (error_index + 1) % HISTORY;
		errors[error_index] = error;
		if (error_count < HISTORY) {
			error_count++;
		}
		updated = 1;
	}

	LPC_TMR32B0->IR = (1<<4/*CR0 Interrupt*/);
}

int main() {
	set_system_clock_to_external_10mhz();
	NVIC_EnableIRQ(TIMER_32_0_IRQn);

	// enable 32bit counter
	LPC_SYSCON->SYSAHBCLKCTRL |= (1<<9/*CT32B0 32bit counter clock*/);

	// Capture pin dp14 (for gps 1pps)
	LPC_IOCON->PIO1_5         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_CAP0*/);

	// Match output (not used)
	//	LPC_IOCON->PIO1_6         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT0*/);
	//	LPC_IOCON->PIO1_7         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT1*/);
	//	LPC_IOCON->PIO0_1         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT2*/);
	//	LPC_IOCON->R_PIO0_11      |= (0b011<<0/*FUNC=CT32B0_MAT3*/);

	// Prescaler
	LPC_TMR32B0->PR  = 4;
	// Capture on CAP0 Rising Edge (to CR0) and Enable Interrupt
	LPC_TMR32B0->CCR =
		(1<<0/*CAP0RE*/) |
		(1<<2/*CAP0I*/);
	LPC_TMR32B0->MCR = 0;
	LPC_TMR32B0->CTCR = (0b00<<0/*Counter/Timer Mode=Timer*/);
	LPC_TMR32B0->TCR = (1<<0/*Counter Enable*/);

	serial.baud(115200);
	for (;;) {
		if (updated) {
			updated = 0;
			serial.printf("[%d] last: %+d\n", error_count, errors[error_index]);

			if (error_count >= 10) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 10; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				serial.printf("[%d] %+ddHz\n", error_count, sum);
			}
			if (error_count >= 100) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 100; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				serial.printf("[%d] %+dcHz\n", error_count, sum);
			}
			if (error_count >= 1000) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 1000; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				// 1000_0000000
				serial.printf("[%d] %+dmHz\n", error_count, sum);
			}
		}
	}
}

OCXO と GPS 1PPS その3

VFC を PWM によるデジタルコントロールにしてみました。

前回は多回転ボリュームを使って手動で調整をしました。これだと10秒単位ぐらいならともかく、1000秒単位の調整は面倒くさすぎてやっていられません。のでここをMCUで自動化します。

PWM による VFC のコントロール

OCXO から出ている Vref を PWM でスイッチングしてローパスフィルタにかけてコントロール電圧を生成します。DAC デバイスの電源電圧を Vref にするという形でもよさそうですが手元に DAC デバイスがないので PWM でやっています。

PWM の周波数は約30Hzです。これは mbed の PwmOut の period_us() に int の最大値 (1<<15) を設定した値になります。(なんでこのAPIはintなんでしょうかね?)

これにより、int16_t 変数でパルス幅を保持して、pulsewidth_us() が最大の分解能を持つようにしています。

PWMの周波数が30Hzぐらいなので、外部フィルタとしてかなり低い周波数のローパスフィルタを使っています。応答性が高くてもあまり意味がないないし困るので1Hzぐらいのローパスフィルタでも良さそうです。

また、PWM 周波数を変えた直後はグリッチが発生するので、2秒間のGPS1PPS割込みを無視するようなコードを加えました。

制御

PID制御などではなく、まずは適当にインクリメント・デクリメントし続けるような実装にしました。

当然 PID 制御したほうがいいのですが、とりあえず頭を使いたくなかったので…

結果

シリアルに出している直近1000秒ごとの誤差合計を、雑なワンライナーで整形して Google Spreadsheet でグラフ化してみました。主にソフトウェア的要因と思われる過補正を繰替えしている雰囲気を感じられますが、概ね±10mHz(±1ppb)におさまっています。

GPSDO

調整を自動化したので、これはもはやGPSDOと呼べそうです。PID制御にするなど、ソフトウェア的な制御改良の余地はありますが、GPSDOの大枠が実装できました。

どちらかといえばあとはアナログ回路の要素が多くなります。といっても以下らへんを実装すれば実用的になりそうです。

  • 出力が矩形波なので高次のローパスフィルタないしバンドパスフィルタを設計実装する
  • 波形整形するバッファを使っていないのでバッファのしかたを変える
  • GPSのアンテナ入力を外部入力に変える
  • GPS FIx されず、1PPS 信号がきてないときのタイムアウト処理を追加
  • ケースに入れる

アナログまわりが勉強中なので現状の技術力だと難しい面もありますが、製作例もあるのでなんとかはなりそうです。とはいえ、作っても現状だと応用先がスペアナぐらいしかないので、あんまりやる気がありません。

かなり簡単な構成でppbオーダーの高精度なクロックが得られるのは面白いです。もうちょっとアナログ回路の技術力があればさくっと作りあげられそうです。

コード

#include "mbed.h"
#include <stdint.h>
#include <inttypes.h>

void set_system_clock_to_external_10mhz() {
#ifdef DEBUG_CLOCK
	// XXX: set CLKOUT to debug (dp24)
	LPC_IOCON->PIO0_1 = (0b001<<0/*FUNC=CLKOUT*/);
	LPC_SYSCON->CLKOUTCLKSEL = 0b11; /*0b00=IRC, 0b01=SysOsc, 0b10=WDT, 0b11=Main*/
	LPC_SYSCON->CLKOUTDIV = 1;
	LPC_SYSCON->CLKOUTUEN = 0;
	LPC_SYSCON->CLKOUTUEN = 1;
#endif

	// Power down config (irc=on, sysosc=on)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     &= ~(
		(1<<0/*IRCOUT_PD*/) |
		(1<<1/*IRC_PD*/)
	);

	// Ensure clock source to internal in temporary
	LPC_SYSCON->MAINCLKSEL = 0b00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x01;
	while ( (LPC_SYSCON->MAINCLKUEN & 0b1) == 0);

	// Power down config (syspll=off, sysosc=off)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     |= (
		(1<<5/*SYSOSC_PD*/) |
		(1<<7/*SYSPLL_PD*/)
	);

	// Set System OSC = BYPASS (clock fed to XTALIN directly 1.8V / XTALOUT must be floating)
	LPC_SYSCON->SYSOSCCTRL = (1<<0/*BYPASS*/);

	// PLL Clock Source = System OSC
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKSEL = (0b01<<0/*SEL*/);

	// Update PLL Source
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN = 0;
	LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN = 1;
	while ( (LPC_SYSCON->SYSPLLCLKUEN & 0b1) == 0 ); 

	// Set PLL
	// M = F_clkout / F_clkin
	// FCCO = 2 * P * F_clkout (P = {1, 2, 4, 8}) (FCCO=156-320MHz)
	// F_clkout = 50MHz / M = 5 / P = 2 / FCCO = 200MHz
	LPC_SYSCON->SYSPLLCTRL = ( (5 - 1)<<0/*MSEL*/) | (0b01<<5/*PSEL*/);

	// Power down config (syspll=on)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     &= ~(
		(1<<7/*SYSPLL_PD*/)
	);
	// Wait for PLL Lock
	while ( (LPC_SYSCON->SYSPLLSTAT & 0b1) == 0 );

	// Update Main Clock to PLL Output
	LPC_SYSCON->MAINCLKSEL = 0b11;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x00;
	LPC_SYSCON->MAINCLKUEN = 0x01;
	while ( (LPC_SYSCON->MAINCLKUEN & 0b1) == 0); 

	// Power down config (irc=off)
	LPC_SYSCON->PDRUNCFG     |= (
		(1<<0/*IRCOUT_PD*/) |
		(1<<1/*IRC_PD*/)
	);

	SystemCoreClock = 50000000;
}

constexpr uint32_t CLOCK = 10000000;
constexpr uint16_t HISTORY = 1000;

int8_t errors[HISTORY];
uint16_t error_index = 0;
uint16_t error_count = 0;

volatile bool updated = 0;
volatile uint8_t skip_second = 0;
Serial serial(USBTX, USBRX);
PwmOut osc_control(dp1);

extern "C" void TIMER32_0_IRQHandler (void) {
	static uint32_t prev = 0;
	LPC_TMR32B0->IR = (1<<4/*CR0 Interrupt*/);

	uint32_t count = LPC_TMR32B0->CR0;
	uint32_t pps_counter;

	if (prev < count) {
		pps_counter = count - prev;
	} else {
		// overflowed
		pps_counter = (0xffffff - prev) + count + 1;
	}
	prev = count;

	if (skip_second > 0) {
		skip_second--;
		return;
	}

	int16_t error = static_cast<int32_t>(pps_counter) - static_cast<int32_t>(CLOCK);
	if (abs(error) < 15) {
		error_index = (error_index + 1) % HISTORY;
		errors[error_index] = error;
		if (error_count < HISTORY) {
			error_count++;
		}
		updated = 1;
	}
}

int16_t pulsewidth = 16500;

void vcf_plus(uint8_t count) {
	pulsewidth -= count;
	osc_control.pulsewidth_us(pulsewidth);
	skip_second = 2;
	serial.printf("osc_control = %d\n", pulsewidth);
}

void vcf_minus(uint8_t count) {
	pulsewidth += count;
	osc_control.pulsewidth_us(pulsewidth);
	skip_second = 2;
	serial.printf("osc_control = %d\n", pulsewidth);
}

int main() {
	set_system_clock_to_external_10mhz();
	NVIC_EnableIRQ(TIMER_32_0_IRQn);

	osc_control.period_us(1<<15);
	osc_control.pulsewidth_us(pulsewidth);

	// enable 32bit counter
	LPC_SYSCON->SYSAHBCLKCTRL |= (1<<9/*CT32B0 32bit counter clock*/);

	// Capture pin dp14 (for gps 1pps)
	LPC_IOCON->PIO1_5         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_CAP0*/);

	// Match output (not used)
	//	LPC_IOCON->PIO1_6         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT0*/);
	//	LPC_IOCON->PIO1_7         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT1*/);
	//	LPC_IOCON->PIO0_1         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT2*/);
	//	LPC_IOCON->R_PIO0_11      |= (0b011<<0/*FUNC=CT32B0_MAT3*/);

	// Prescaler
	LPC_TMR32B0->PR  = 4;
	// Capture on CAP0 Rising Edge (to CR0) and Enable Interrupt
	LPC_TMR32B0->CCR =
		(1<<0/*CAP0RE*/) |
		(1<<2/*CAP0I*/);
	LPC_TMR32B0->MCR = 0;
	LPC_TMR32B0->CTCR = (0b00<<0/*Counter/Timer Mode=Timer*/);
	LPC_TMR32B0->TCR = (1<<0/*Counter Enable*/);

	serial.baud(115200);
	for (;;) {
		if (serial.readable()) {
			char c = serial.getc();
			serial.putc(c);
			serial.printf(" %d\n", c);
			if (c == '+' || c == 'p') {
				vcf_plus(100);
			} else
			if (c == '-' || c == 'm') {
				vcf_minus(100);
			}
		}

		if (updated) {
			updated = 0;
			int8_t last = errors[error_index];
			serial.printf("[%d] last: %+d\n", error_count, last);
			if (last >= 2) {
				vcf_minus(1);
			} else
			if (last <= -2) {
				vcf_plus(1);
			}

			if (error_count >= 10) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 10; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				serial.printf("[%d] %+ddHz\n", error_count, sum);

				if (sum >= 2) {
					vcf_minus(1);
				} else
				if (sum <= -2) {
					vcf_plus(1);
				}

			}
			if (error_count >= 100) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 100; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				serial.printf("[%d] %+dcHz\n", error_count, sum);

				if (sum >= 2) {
					vcf_minus(1);
				} else
				if (sum <= -2) {
					vcf_plus(1);
				}
			}
			if (error_count >= 1000) {
				int32_t sum = 0;
				for (int i = 0; i < 1000; i++) {
					sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
				}
				// 1000_0000000
				serial.printf("[%d] %+dmHz\n", error_count, sum);

				if (sum >= 2) {
					vcf_minus(1);
				} else
				if (sum <= -2) {
					vcf_plus(1);
				}
			}
		}
	}
}
2016年 02月 26日

OCXO の VFC ピンでの可変範囲を GPS の 1PPS を使って調べた

ebay で注文した OCXO が届いたのでテストしてみました。このぐらいの小さな OCXO です。

MORION MV102 10MHz +12V OCXO

出力は HCMOS 矩形波 (10kΩ 39pF 負荷) となっています。正弦波出力が欲しかったのですが間違えて買ってしまいました。バッファしてフィルタすればいい気はします。とりあえずデジタル回路に直結でき、軽くテストするには便利なのでこれはこれで良いことにします。

GND          Us

RF   Uref   Uin

というピンアサインになっています。Us は +12V入力、RF は出力、Uref はリファレンス電圧(5V)、Uin はVCOの入力のようです。

Uin には 0〜5V で入力し、これにより±4e-7 (±4Hz) 調整できるというスペックです。

とりあえず 12V 加えるだけで 10MHz の出力が得られます。約 200mA ぐらい (2.5W程度) の消費電力があります。2時間ぐらい通電してみましたが特に下がりませんでした。クソ寒い部屋でやっているせいかもしれませんが…

OCXO なので結構熱くなります。しばらく触っていられるぐらいなので45〜55℃ぐらいでしょうか…

GPS の 1PPS で周波数カウントしてみる

GPSモジュールはこの前試した NEO-6Mです。3pin から線を別途引き出して使っています。窓際でやっているので、あまり安定した受信とはいえませんが、3D Fix したタイミングで計ってみました。

MPU として LPC1114FN28 を使って、以下のようなコードを書きました。ハードウェアカウンタは mbed の API からは使えるようになっていないので、データシートを読む必要があります。

本当は、ハードウェアでカウントしつつ、1PPS シグナルのキャプチャ信号でカウンタをキャプチャレジスタに自動的に入れて、同時に割込みを発生させてその値を読み出すみたいにしたかったのですが、少なくとも LPC1114 においてはそういうことはできないようでした (2つ以上のキャプチャピンを持っていない・外部入力カウンタとして使う場合、キャプチャレジスタを使用することはできない)

なので、実際のコードでは 32bit のカウンタを外部入力(10MHz)でフリーランカウントさせ、GPS の1PPSのタイミングでカウンタの値を読みこんで、前回との差分をとって周波数を求めています。

1PPS ごとの表示なので、簡単なコードですが、GPS同期の正確なゲート時間1秒周波数カウンタとして動いています。

#include "mbed.h"
#include <stdint.h>

constexpr uint32_t CLOCK = 10000000;
constexpr uint16_t HISTORY = 1000;

int16_t errors[HISTORY];
uint16_t error_index = 0;
uint16_t error_count = 0;

volatile bool updated = 0;
Serial serial(USBTX, USBRX);

InterruptIn gps1pps(dp25);

int main() {
	// enable 32bit counter
	LPC_SYSCON->SYSAHBCLKCTRL |= (1<<9/*CT32B0 32bit counter clock*/);

	// Capture pin dp14
	LPC_IOCON->PIO1_5         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_CAP0*/);

	// Match output (not used)
	//	LPC_IOCON->PIO1_6         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT0*/);
	//	LPC_IOCON->PIO1_7         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT1*/);
	//	LPC_IOCON->PIO0_1         |= (0b010<<0/*FUNC=CT32B0_MAT2*/);
	//	LPC_IOCON->R_PIO0_11      |= (0b011<<0/*FUNC=CT32B0_MAT3*/);

	LPC_TMR32B0->PR  = 0;
	LPC_TMR32B0->CCR = 0;
	LPC_TMR32B0->CTCR =
		(0b01<<0/*Counter/Timer Mode=Counter, Rising Edge*/) |
		(0b00<<2/*Count Input Select*/);
	LPC_TMR32B0->TCR = (1<<0/*Counter Enable*/);

	gps1pps.rise([]{
		static uint32_t prev = 0;

		uint32_t count = LPC_TMR32B0->TC;
		uint32_t pps_counter;
		if (prev < count) {
			pps_counter = count - prev;
		} else {
			// overflowed
			pps_counter = (0xffffff - prev) + count + 1;
		}
		prev = count;
		serial.printf("pps_counter: %lu\n", pps_counter);

		int16_t error = static_cast<int32_t>(CLOCK) - static_cast<int32_t>(pps_counter);
		error_index = (error_index + 1) % HISTORY;
		errors[error_index] = error;
		if (error_count < HISTORY) {
			error_count++;
		}
		updated = 1;
	});

	// NVIC_SetPriority();

	serial.baud(115200);
	for (;;) {
		if (updated) {
			updated = 0;
//			serial.printf("last: %d\n", errors[error_index]);
//
//			uint32_t sum = 0;
//			for (int i = 0; i < error_count; i++) {
//				sum += errors[ (error_index + HISTORY - i) % HISTORY ];
//			}
//			uint32_t error = sum * 1000 / error_count;
//			serial.printf("sum(%ds): %d\n", error_count, error);
		}
	}
}

結果

VFC 端子を 0V〜5V まで可変させて周波数を読んでみました。仕様上は の調整範囲 (±4Hz) があると書いてありました。実際やってみると以下のように ±5Hz ぐらいの可変ができるようです。

0〜5V の範囲で10Hz可変なので、2 Hz/V、2mHz/mV です。DAC で 1mHz 単位ぐらいで電圧を設定するなら、最低でも14bit程度の精度が必要そうです。

mbed InterruptIn はネストするか

答: デフォルトではしない

ARMのNVIC (Nested Vector Interrupt Controller) は名前の通りネスト可能ですが、実行中の処理よりも優先順位が高いものだけがネストします(ネストとは割り込み処理中にさらに割り込みが発生すること)。

mbed の場合、優先度を設定するAPIはないため、全割り込みは同一優先順位となり、他の割り込みがネストすることはありません (ライブラリ側でやってる場合を除く)。

優先度をつけるには

もし優先順位をつけてネスト可能にする場合、CMSIS(ARM規定のAPI群)のAPI (NVIC_SetPriority()) を使えば可能です。ただ、このAPIを使うためには、mbedのどのAPIでどんな割り込みを設定しているかを把握している必要があります (mbed 側のコードを全部読む必要がある)。

Cortex-M0 の NVIC の割り込みの優先の仕組み

優先順位は0から3までの4段階あり、0が最も優先です。

デフォルトでは全ての割り込みが0に設定されているので、相互に割り込みがネストすることはなく、通常処理が動いている間だけ割り込みが発生します。

また、通常処理についても、__disable_irq() を呼ぶと一時的に優先度0のコードになり、割り込みが発生しなくなります。__enable_irq() で元の優先度に戻ります。

外部ピン変化割り込みで情報が失われるケース

割り込み発生から、次の割り込みまでの間に2回ピン変化が起こると、2つめの変化による割り込み情報は失われます。

ある割り込みを優先した場合、その割り込みと同じ優先度の割り込み(その割り込み自身を含む)の処理時間だけ考えればいいことになります。

2016年 02月 24日

ルンバをオフィシャルメンテナンスに出した

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5.0 / 5.0

2013年の3月に買ったルンバをオフィシャルメンテナンスに出しました。約3年ぐらい、平日は毎日稼動させていました。

最近どうもガタガタ、ガタガタと言うときがあり、調べてみると後退したり旋回するときに、片方のモーターが動いていないような挙動でした。前進のときは問題なく、特定の場合だけなります。

一応一通り分解して清掃はしてみましたが、おそらく一番の原因であろうタイヤユニットまわりは中まで分解できるようになっておらず、他全てを綺麗にしても直りませんでした。

この時点では2つの選択肢がありました。

  • タイヤユニットだけを買って交換する 約6000円 (ただし直るかわからない)
  • オフィシャルメンテナンスに出す 定額だと約13000円〜 (直る)

前進は大丈夫で後退だけがダメ、なおかつ片方だけという状態だったので、なんとなく内部のDCモータードライバ回路の一部がおかしいのではないかという疑いもありました。もしそうならタイヤユニットを買っても無駄になってしまいます。

ということで自力で頑張るのは早々に諦めてオフィシャルメンテナンスに出しました。

結果

(途中で「バッテリーもヘタっているから変えるか? 変えるなら18000円のプランになるが良いか?」という趣旨の電話がありました。差額が5000円なので、まぁどうせだからと思い18000円のプランに変えました。オフィシャルバッテリはそもそも10000円ぐらいするので差額5000円なら互換品なみに安い)

返ってきたルンバは全体的に綺麗になっていました。メンテナンスの結果のレポートによると

  • 内部基板ユニットの交換
  • タイヤユニットの交換
  • エッジクリーニングブラシユノットの交換
  • メインブラシユニットの交換
  • フィルタの交換
  • バッテリーの交換(新型のXLifeバッテリーになった)

という感じで、ダストボックスと本体以外ほとんど全部変わってました。内部基板ユニットの不具合がやはりあったみたいで(モータードライバかどうかはわかりませんが)、自力でどうにかできる範囲ではなかったので今回に関しては判断は正しかったようです。

バッテリの寿命も伸びたみたいなので、とりあえずこれであと2年ぐらいは元気に動いてくれることを期待します。

オフィシャルメンテナンスは高いか?

メンテナンス費用には送料も含まれています。だいたい往復で3000円ぐらいかかるとすると、約10000円(ブラシパック)/15000円(サービスパック)が実際の工費になります。

700シリーズ メインブラシ+フレキシブルブラシ + エッジブラシ1本 - iRobot (アイロボット)

iRobot (アイロボット)

3.0 / 5.0

メインブラシ及びエッジクリーニングブラシが約1500円

ルンバ(Roomba)iRobot(アイロボット) 700シリーズ専用フィルター2セット(4個) - アイロボット(IRobot)

アイロボット(IRobot)

3.0 / 5.0

フィルタが1セットあたり約600円

はブラシパックの場合必ず交換、サービスパックの場合は必要に応じて交換

Roomba ルンバ エンハンスドクリーニングヘッド 【並行輸入品】 - アイロボット(IRobot)

アイロボット(IRobot)

3.0 / 5.0

もし壊れているなら上のようなモジュール(6000円〜)が交換

ルンバ用バッテリー 日本企業による販売365日保証 長寿命2倍 長時間稼働2.5時間 ルンバ500 600 700 800 900シリーズ対応 5bt_ao - Orange Line

Orange Line

3.0 / 5.0

サービスパックの場合バッテリーが必ず交換 (↑これは互換品ですが)


ということで、単体として高いかというとそうでもなく、点検修理の工数を考えるとむしろお得ぐらいの価格設定です。


ただ、修理の場合実際あたまに浮かぶのは買い替えでしょう。別のルンバに買い替えるなら修理のほうが当然安くすみます。他社製品は今回検討しませんでしたが、もし安くていいのがあれば修理と競合しそうです。

Mockito の any(Class<?> clazz) や anyString() や他の any ナンチャラは型チェックはしない

any() 系のマッチャは常に「あらゆるオブジェクト」にマッチします。この挙動は Javadoc にも書いてあって、もしかすると将来的に変更するかも、みたいなことが書いてあります。

じゃあなんで any(Class) とか anyString() とかあるのか?という気持ちになるわけですが、これはたぶんオーバーロードで複数の選択肢がある場合に、ある特定のメソッドを確定するときに便利だからだ、と思います。

なお、あるクラスのインスタンスかどうかをチェックするマッチャは isA(Class clazz) のようです。

Arduino で一定時間ごとに何かをする interval クラス

一定時間で何かをする、といえばタイマーの割込みを使うことでしょうが、タイマーを使いたくないないし使えないということもあると思います。

そういうときループをぶんまわしながら、時刻などを比較して一定時間ごとに処理をするという方法をとったりすることがあります。今回はそれを簡単に書けるスニペットを考えたという話です。

他のライブラリでどうにかする

こういうことをするライブラリを調べてみると、Metro というのがあります。これは以下のようにして使うライブラリのようです。

Metro interval250 = Metro(250); 

void loop() {
    if (interval250.check()) {
        // ここで 250msごとの処理
    }
}

もちろん悪くはないのですが、変数宣言と実際の処理が分かれており、余計な変数を宣言する必要があってなんか嫌です。(変数名をいちいち考えたくないという意味です)

loop() でいきなり使える定期実行

そこで以下のようなスニペットを考えました。interval class が本体です。

template <uint16_t time>
class interval {
	uint32_t next_run = 0;

	template <class T>
	void _run(T func) {
		uint32_t now = millis();
		if (next_run < now) {
			func();
			next_run = now + time;
		}
	}

	interval() {}
public:

	template <class T>
	static void run(T func) {
		static interval<time> instance;
		instance._run(func);
	}
};

void setup() {
	Serial.begin(9600);
}

void loop() {
	interval<250>::run([]{
		Serial.println("250ms 1");
	});

	interval<250>::run([]{
		Serial.println("250ms 2");
	});

	interval<1000>::run([]{
		Serial.println("1000ms");
	});

}

loop() 内でいきなり適当な書きかたをするだけですみます。

interval クラス

事前準備 (グローバル変数やstatic変数を自力で宣言したり) をせず、いきなり静的な関数ないしメソッドを読んで使うことができるようにするため、以下のような感じになっています。

まず、interval クラスは time をテンプレート引数にとっているので、time ごとに別のクラスが作られます。

各 time を持つ interval クラスには、さらに引数 func の型をテンプレート引数にとる run() という static メソッドを持っています。

run() は内部で static 変数として interval

func には lambda 式を書くことを想定しています。lambda 式の型は書く度に違うものになるので、同じ time を持つ処理も複数書けます。

つまり、テンプレート引数を使うことで、グローバルな状態を複数作っています。自分で余計な変数を宣言せずに「状態」を持つためにはこのような小細工が必要なようです。

これにより、各 time と引数 func ごとに interval

2016年 02月 23日

自作 デジタル SWR 計(再) 2 | 方向性結合器の改善編

FT82-43 に20ターンでやってみましたが、結果が芳しくありませんでした。

そこで、FT82-61 に 30 ターンという、おそらくこれが最善だろうと思われる組合せでやってみることにしました。昔に

FT82-61 (AL= 79) のほうが透磁率がちょうど良さそうだけど、手元になかった。

http://lowreal.net/2014/11/11/1

と書いていました。このとき実はコアを買って巻くところまではやったのですが、実際に換装するところまでやっていませんでした。1年ちょっと越しの挑戦です。

結果

SWR / リターンロス

結合器自体の SWR/RL です。

全く問題ない感じです。

方向性など

FT82-43 T20
測定周波数 kHz IN [V] OUT [V] FWD REF IN [W] OUT [W] FWD [W] REF [W] Insertion Loss Coupling Isolation Directivity
1910 51 51 2.490 0.060 52.02 52.02 0.124002 0.000072 0.00 -26.23 -58.59 -32.36
7010 49 49 2.470 0.090 48.02 48.02 0.122018 0.000162 0.00 -25.95 -54.72 -28.77
28010 52 53 2.700 0.278 54.08 56.18 0.145800 0.001546 -0.17 -25.69 -45.44 -19.75
50010 55 52 2.970 0.530 60.50 54.08 0.176418 0.005618 0.49 -25.35 -40.32 -14.97
FT82-61 T30
測定周波数 kHz IN [V] OUT [V] FWD REF IN [W] OUT [W] FWD [W] REF [W] Insertion Loss Coupling Isolation Directivity
1910 49 49 1.671 0.004 48.02 48.02 0.055845 0.000000 0.00 -29.34 -81.76 -52.42
7010 49 49 1.666 0.005 48.02 48.02 0.055511 0.000001 0.00 -29.37 -79.82 -50.45
28010 52 53 1.850 0.008 54.08 56.18 0.068450 0.000001 -0.17 -28.98 -76.26 -47.28
50010 52 53 2.132 0.013 54.08 56.18 0.090908 0.000003 -0.17 -27.74 -72.04 -44.30


下側が FT82-61 での結果です。

50MHz でも 44dB とれています。 (SWR 計としては 25dB 以上なら良い)

精度

正確な信号源があるわけではないので精度というのもあれですが、以下のようになりました。

スペアナの 0dBm 出力と、FT-450D の 40W 出力を使って

solve([2188 * a + b = 2109, 1050 * a + b = 959], [a, b]);

という連立方程式を maxima に解かせてキャリブレーション値を求めています。KX3 の表示電力と出力電力はあんまり信用していないのでキャリブレーションに入れていません。KX3 以外では誤差が10%範囲に納まっています。

仕様変更

30ターンにしたので、カップリングは -29.54dB になっています。アッテネータとあわせて 45.64dB の減衰。-26.36〜61.64dBm (2μW〜1458W)

感想

センサー部分としては十分上出来になったと思います。すくなくとも前回作ったときよりは、かなり良くなりました。

これで I2C 接続の SWR 計ができたことになるので、インターフェイスをうまいこと作ってあげたいという気持ちになりました。

2016年 02月 22日

自作 デジタル SWR 計(再) | ログアンプを使いQRP〜1KWまで

なんとなくもう一台を作りたくなったので作っています。実は基板自体はだいぶ前(数ヶ月以上前)に作っておいたのですが、設計ミスがあったりして面倒なのでちゃんと作りはじめてませんでした。

AD8307

AD8307を使ってログアンプ検波するバージョンの SWR 計の例があることは知っていましたが、前回はそこまですることはないと思ってとりあえず簡単な方法で作りました

というのもログアンプは大変高価だからです。秋月でAD8307のDIP版が売っていますが、単価が1100円します。なお DigiKey で買うともっと高価なので、秋月は安いほうです。

(最近知りましたが中華性AD8307というセカンドソース品、というよりコピー品があり、こちらは単価が50円!!と激安のようです。SOICで、ebay で手に入ります)

方向性結合器 + 検波 + ADC

例の回路をほぼ完全にパクって実装しました。

方向性結合器は、タンデムマッチで、FT82-43 を使い、20T にしてみました (26.02dB のカップラに)。線間容量を減らして、高い周波数での特性が改善しないか?と思い巻数を減らしています。#43 は透磁率が高いので、多少巻数を減らしてもインピーダンスは高いままですが、ロスは多くなるはずです。

検波部は結合器からの出力をアッテネータ(16.1dB)を通し、インピーダンス変換を行なって AD8307 に入力しています。AD8307 のオフセットや切片調整はしていないので、25mV/dB の出力にはるはずです。

方向性結合器で 26.02dB、アッテネータで16.1dBなので、AD8307 には 42.12dB 減衰された信号が入力されます。言いかえると、AD8307の入力範囲は -72〜+16dBm ですから、-29.88〜+58.12dBm の入力範囲 (約1μW〜648W) にシフトしたことになります。

ADC は ADS1015 という 4ch + PGA 付き I2C デバイスにしてみました。ここは入手性の問題からオリジナルと違います。

実装

最初は方向性結合器の部分も基板を起こしていましたが、どうも作りにくいので立体配線に変えました。2つのトロイダルコアの間に容量結合防止のためのGNDを立てたいわけですが、プリント基板だとかえって面倒でした。

そんなこともあろうかと、基板を作る段階で途中で切って使えるような感じにしておいたので良かったです。

検証

作ったはいいのですが、どうもうまくいかず悩みました。

一つはコイルを逆付けしていてまともに方向性結合器として動いていなかったのが原因でした。

もう一つはAD8307の出力の問題で、どうしても入力電力から計算される出力電圧が出ず、未だ完全に理由がわかっていません。

AD8307 の出力

最初は 3.3V で動かしていたのですが、どうしても途中から出力電圧が上がりませんでした。定格上では 3.3V でも +10dBm までは入力可能のはずなのですが、-2dBm ぐらいから出力が上がらなくなり、全くよくわかりませんでした。

5V で動かしてみたところ、とりあえずこれは解決したように見えました。

しかし電源電圧を 5V に変えても、入力電力に応じた出力電圧にならず難儀しました。どうしても 25mV/dB の傾きになっておらず、オフセットが含まれているように見えました。切片調整もしていないし、オフセットがどこから入っているのかもわかりませんでした。

結局これはキャリブレーションと称してプログラム上で補正をかけることにしました。どっちにしろ 25mV/dB の傾きは定格上でも 23〜27mV/dB の範囲があるので調整を入れなければなりません。

ということで、適当に係数を求めたら、だいたいそれっぽい値が出るようにはなりました。

正確な電力を計る方法がないので、一定以上は調整しようがありません。

Google Spreadsheet に実測と理想を書いて比較してがんばりました。。。

方向性結合器

追記:FT82-61 を使ったバージョンに変更しました。
自作 デジタル SWR 計(再) 2 | 方向性結合器の改善編 | tech - 氾濫原

SWR はこんな感じでした

SWR だとよくわからないので、リターンロスでみるとこんな感じです

肝心のディレクティビティなどの特性です。蓋をあけた状態で電圧をオシロで計って50Ω換算で出しています。残念ながら前回作ったものよりも良くありません。

ログアンプの効果

ダイオード検波の場合、微小電力ではダイオードの Vf を超えることができず、それはそのまま誤差になります。

ログアンプ検波することで、ダイオード検波の欠点はなくなり、微小電力から計れるようになりました。具体的には、スペアナのトラッキングジェネレータ出力を 0dBm にして計っても、多少の誤差はありますがちゃんと 1mW ぐらいの値が出てきます。

通常送信機の電力測定ではこんな微小電力まで計れる必要は特にないかと思いますが、SWR 計として反射電力を計りたい場合、SWR が低いときには反射電力も非常に小さくなりますから、ダイナミックレンジの広い測定が必要になります。ダイオード検波と通常のリニアなADCを使うことに対する最大のメリットはここだと思います。

方向性結合器部分はまだ追試が必要

SWR計としてまとめるのではなく、方向性結合器として一旦作って評価をしてから、検波回路を外付けするほうが安定したものが作れそうです。次はそのようにしたいと思います。

制御

インターフェイスはまともに作っていなくて、Arduino で I2C から値を呼んで計算させてシリアルに出力だけさせてテストしていました。今のところまだ実用にはなっていません。

2016年 02月 20日

mbed のフレームワークの温度感

mbed の API 経由でできる以上のことをやろうとする場合、結局 mbed 側で何をやっているか (どのAPIでどのレジスタが変更されるか) は理解していないといけない。

つまり mbed のラッパーのソースコードが手元にないと、プログラムできない。しかし実際のコードがどこにあるのかわかりにくい。

基本的には mbed のライブラリ経由でできることが殆どだとは思うが、例えば高度なスリープを行いたいとか、ウォッチドッグタイマを使いたいとなると、低レベルなレジスタアクセスが必須になる。

ghq で全部落としとくぞ

Mercurial (hg) のレポジトリとして公開されている。

 ghq get https://cho45@developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed-src/
 ghq get https://cho45@developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/ 

してmbed 関係のヘッダと実装を手元に置いておく

mbed LPC1114

メインのレポジトリはこっちなのですが、ヘッダファイルだけ
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/file/252557024ec3/TARGET_LPC1114/TARGET_NXP/TARGET_LPC11XX_11CXX/TARGET_LPC11XX

実装は mbed-src にあった。
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed-src/file/a11c0372f0ba/targets/cmsis/TARGET_NXP/TARGET_LPC11XX_11CXX/TARGET_LPC11XX/system_LPC11xx.c

mbed 関係ない部分

LPC1114 のリファンレス
http://www.nxp-lpc.com/images/LPC111x_UM_Rev.00.15_Japanese.pdf

NXP による LPC の定数定義
https://developer.mbed.org/users/mbed_official/code/mbed/file/252557024ec3/TARGET_LPC1114/LPC11xx.h