HS2234 という名前のレーザー式タコメーターをAliexpressで買った (1300円弱)。2.5rpm〜99999rpm まで測れるという触れこみ。電源が単4電池なので(この手のありがちなのは9V電池)ちょっと優しい。

接触で測ることはできず、非接触のみ。

  • 対象までの距離 50mm〜500mm
  • 精度 ± 0.05% rdg + 1 digital

特に使いかたで難しいところはない。説明書 (中国語と英語) がついてくる。おそらくあまり複雑なことはせずパルスをカウントしているだけなので、再帰反射テープはつけないとダメっぽい (付属する)。

あんまり近付けると受光部にレーザー光が入らないので気をつける必要がある。

カウント精度チェック

シグナルジェネレータで duty cycle 10% のパルスを発生させ、LED を光らせて HS2234 の受光部にあてる。

rpm は周波数に60を乗じるので、100Hz のとき 6000rpm になる。

  • 1666Hz (99960rpm) → 表示 99954
  • 1500Hz (90000rpm) → 表示 89995
  • 1000Hz (60000rpm) → 表示 59997
  • 167Hz (10020rpm) → 表示 10019rpm
  • 100Hz (6000rpm) → 表示 5999rpm
  • 1Hz (60rpm) → 表示 59.9rpm
  • 0.5Hz (30rpm) → 表示 29.9rpm
  • 0.1Hz (6rpm) → 表示 5.9rpm

パルスが理想的なら十分な精度そう。なんかどうも必ず-1カウント低い値が出ているような気もするが……

表示が安定するまで若干時間がかかる。0.5s ごとに表示を更新するみたいだけど5秒〜30秒ぐらいやらないと安定しない。

回転計のアルゴリズムの考察

この回転計はおそらく単純にパルスをカウントして演算しているだけなので、周波数カウンタと同様の原理といえる。

理想をいえば反射材からのパルスではなく波形の繰り返し成分から周波数成分を見つけてほしい。FFT して成分解析すればできそう、だけど言うほど簡単ではないのだろうなあ。

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Beagle Bone Black + Machinekit での CNC 制御 (Sable-2015)で機械仕様から各軸のSCALEを求めていたが、(いまさら) テストインジケータを買ったのであらためて計測して誤差を修正することにした。

元々の SCALE は

200 * 8 * (1/1.5) #=> 1066.6666666666665

X=-1066.667
Y=1066.667
Z=1066.667

Z軸

誤差±0.01/0.4mm

修正不要と判断してそのまま

X軸

誤差-0.01mm/0.4mm (2.5%)
バックラッシュは0.005mmぐらい

SCALE =  -1093.333333

Y軸

誤差-0.01mm/0.4mm (2.5%)
バックラッシュが0.01mmある

SCALE =  1093.333333


そもそもXとYの直交が出てるのかとかも測定して調整しなおしてみたいけどやってない

Sable-2015 は全体的にアルミなので、マグネットベースをとりつけられるところがモーターぐらいしかなく結構やりにくい。

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  3. Sable-2015 のキャリブレーション

前にちょっと書いたけど、水晶発振子のモデル化のための測定についてもうちょっと詳しく書いておく

LCRメータでCpを測る

Cp=1.95pF @100kHz

VNA で測ってもいいけどキャリブレーションが面倒なのでLCRメータを使うのが楽 (値が小さいのでLCRメータでもキャリブレーションはすること)

VNAでfs/fp/Rsを測る

fs/fp


VNA のポート1ポート2に直列で水晶発振子を繋いで、共振周波数付近をさがす。最もゲインが大きいところがfsで、小さいところがfpになる。

fs=9.9985Mhz
fp=10.0126Mhz

Rs

VNAのポート1に水晶発振子を繋いで、直列共振周波数 (fs) 付近で測る。fs 付近だと(共振しているので)水晶が純抵抗に近くなり精度が高くなる。

Rs=12.8Ω

Cs/L を求める

以下のように Cs L を求める

f_s = 9.9985
f_p = 10.0126
R = 12.8
C_p = 1.95e-12

C_s = C_p * ( (f_p**2) / (f_s**2) - 1)
L = 1 / (4 * (Math.PI ** 2) * (f_s ** 2) * C_s)
console.log({C_s, L}); //=> { C_s: 5.503702932046284e-15, L: 0.04603790760936647 }

LTSpice でモデル化してみる

求められた R/Cp/Cs/L を使って等価回路を作り、周波数特性を見てみる。

LTSpice の結果は信号源の出力に対する比なので、負荷の電圧を見る場合にVNAとスケールをあわせるには2倍 (電圧 +6dB) する。

  • LTSpice: -1.04dB
  • VNA実測: -1.31dB

ダイナミックレンジの関係で並列共振周波数の値は参考にしかならない。

ref

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